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アッシャー症候群のはなし


1回目はごくごく簡単に自己紹介をしたわけですが


病気ってどんな病気?

ってなるから(なるよね?)今日はわたしの病気?疾病?についてちょっと詳しめに書いていこうと思います。
が、わたしも一患者なのでもしかしたら間違っていることもある可能性は否めません…先に謝っておきます。

わたしはアッシャー症候群という難病持ちで、身体障害者手帳の2級を持っています。
正確に言うと、アッシャー症候群の症状のうちの一部が障害者手帳に該当するって感じですね。

アッシャー症候群ってどんな病気か

アッシャー症候群は遺伝子疾患で、網膜色素変性という眼の病気があるんですが、その網膜色素変性に感音性難聴を併発する病気です。

今原因遺伝子として判明している遺伝子は10個(たぶん…)あって、その10個は3つのグループに分けられています。
難聴だけで見ていくと、タイプⅠは生まれつきの重度難聴、タイプⅡは生まれつきの高音障害型難聴、タイプⅢは進行性の難聴という感じに分けられるので、簡単に言ったら重症度で分けられているグループです。

アッシャー症候群の遺伝形式は決まっていて、常染色体劣性(潜性)遺伝なので罹患者の両親は罹患者ではありません。
保因者同士の親から、1/4の確率で患者の子が生まれる…ていう…生物の勉強もっとちゃんとやっとけばよかったなというやつですね笑

盲ろう者っていうのは視覚聴覚二重障害者のことで、きっと皆さんが一番に思い浮かべるのはヘレン・ケラーかと思うけれど、その盲ろうになる代表的な疾患がアッシャー症候群。

今は赤ちゃんが生まれると新生児聴覚スクリーニング検査というのを病院で行うので、タイプⅠとかⅡの場合は難聴の可能性についてはそこで分かることもあるかもしれません。
私の時代はその検査がなかったので、難聴が生まれつきのものとわかったのはつい最近の話…

そもそも網膜色素変性って何なの?

アッシャーは網膜色素変性に感音性難聴と言われても、そもそも網膜色素変性って何なの?って方がほとんどかなと思うので今度はそっちの話。

網膜色素変性は、目の内側を覆っている網膜という部分に異常をきたす進行性の眼病です。
網膜色素変性に関係している原因遺伝子はすごくたくさんあって、まだ解明していないもののほうが多いんですよね。
なので、遺伝性とは言うものの遺伝方式もさまざまで孤発例(親族に1人だけ)の患者さんもとても多いです。

網膜は、カメラで言うフィルムの部分で、人はここで受けた視覚情報を脳に伝達して→見えている、と感じます。

網膜色素変性ではそのフィルムの部分に並んでいる細胞が時間の経過とともに障害されていくので結果として見えなくなっていくわけなんですが、そこに至るまでにいろんな症状が出てきます。

①夜盲
夜や暗い室内などで目が利かなくなる症状
②視野狭窄
視野(=見えている範囲)が欠けることで見えない部分が増える
③視力の低下
他にも羞明(眩しく感じる)といった症状もあります。

で、便宜上番号を振りはしましたが、これらの症状は出る順番も、進行の過程も、感じる症状も、人によって全然違います。
障害者手帳の級は検査結果の数値で決まりますが、同じ2級の患者さんが100人いれば100通りの見え方、感じ方があって全く同じ人はいないんですよね。

どのぐらいの人がこの病気なのかな〜

って思いますよね、わたしも判明したときめちゃくちゃ気になりました。

網膜色素変性は通常4,000人から8,000人に1人の割合で発症、人種差や男女差はないとされています。
4,000人に1人と8,000人に1人じゃだいぶ違うんですけど…って感じですが、おそらくこれは進行がすごくゆっくりだったり、更に発症年齢が高かったりすると年齢的なものかなということできちんと診断されないケースがあったり、そういうことなのではないかと思います。

アッシャー症候群は10万人あたり4〜7人(日本では6〜7人)といわれていて、タイプによってはユダヤ系の人種で多いものもあるようですが、日本の中の話に限るのであれば男女差はありません。

ちなみに網膜色素変性と難聴を併発していたら必ずアッシャー症候群というわけではないので、そういう点も加味するとアッシャー症候群の患者数もなかなか正確に出すのは難しそうですが、日本国内の患者数が大体8,000人ぐらいかな?

これを思ったよりも多いと捉えるか、やっぱり難病というだけあって確率は低いんだなと捉えるかは個々の感じ方次第ではあるけれど、自分がなってみて思うのは特に網膜色素変性に関しては案外身近に同病の人がいるもんだな、ということです。

そんなわけで

今回はアッシャー症候群と網膜色素変性について、全般的な内容を書いてみました。
次の記事はもうちょい個人的な側面から。わたしがアッシャー症候群てわかった経緯とか感じたことなんかを書くつもりです。

ではまた次回〜♬

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