2406_ 重層的世界観に浸れた「宇野亞喜良展」
例に漏れず、個人賛助会員をしている初台オペラシティから「宇野亞喜良展」の招待券をいただき、滑り込みで終了2日前に行ってきました!
訪れたのが終了2日前ということもあって、オペラシティアートギャラリーでは初めて、入場待ちの列ができていました。個性派の作品展であるある、並んでる人たちがパンクロックなお兄ちゃんや、おしゃれ着物美女まで個性豊かなのも副産物としてとても良かった。
どこかで見たことあるイラストだな…と思っていたら、最近では椎名林檎さんの作品やメイクブランドマジェリカマジョルカとのコラボなどを手掛けられているのを後半の展示で知り、親近感を感じてしまいました。そして御年90歳!めちゃくちゃ最先端の「カワイイ」イラストを描かれるのに、すごすぎる!
展示は時系列に沿って、12のトピックで構成されています。作風が異なり続けているのに、常に作品が素晴らしいのが、感動的。作風の好みってやっぱりあるじゃないですか。それが、全部好き!と感じられるほど全部良いんですよ。
手掛けられているのが主に商業イラストということが驚くほど、自由な世界観に引き込まれます。描くことが上手い人はどれだけの作品量があったとしても、「飽きない」んですよね。例えば、絵の構成要素に「構図」があるとしたら、「構図」の前には「着眼点」と「視点」も考慮された上で作品が描かれている。「着眼点」とは、イメージや伝えたいこと、世界観などをどうやって切り取ろうかという着想の部分のレパートリーが多い。次に、どんな視点で見るか、誰の視点で見ているのか、で目線の高さや位置や主題が決定されますよね。その上で、「構図」があるんですよ。構図が構図しかない人って、そりゃあ正面から見たら一番分かりやすいですよね、って表現にしかならない。構図は一例で、その他にも確立されたキャラ性、単一でも独特の色使い…すべての要素が複数層を感じさせる奥の深さ。多角的想像力が作品の「飽きない」につながって、圧倒されて久しぶりに展示後ヘロヘロになりました。
帰りには入場待機列も更に伸びていて、みなさんのとてもわくわくした雰囲気が伝わってきました。
終了直前でも行って良かった!
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開催概要
宇野亞喜良展 AQUIRAX UNO
期間 2024年4月11日[木]- 6月16日[日]
会場 東京オペラシティ アートギャラリー
開館時間 11:00 ─ 19:00(入場は18:30まで)
休館日 月曜日(祝日の場合は翌火曜日)
入場料 一般1,400円[1,200円]/大・高生800円[600円]
中学生以下無料