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オンライン英会話ってマッチングアプリに似ているんじゃないかとマッチングアプリをやったことのない人間が思っている話
3年半以上、オンライン英会話を続けている筆者が、学習継続の邪魔をしてくるトラップをシェアするnoteです。第2回は、学習の肝要であると同時に、恐らく最初の挫けポイントである「人との相性」について話します。
オンライン英会話は、美容院を選ぶ感覚で、レッスン枠を予約するのである
私がやっているオンライン英会話は、一言で言うと「1日1回、25分間、フィリピン人チューターと英語で会話をする場が持てる」レッスンです。
スクールからどんな教材が提供されて、どんなサポートが受けられて、レッスンではどんな会話をしているのかは、今後話すかもしれませんが、ひとまず今日は「チューターとレッスンを行う」に至る過程の話をします。
何事にも始まりがあるので、初回の無料体験レッスン(私の場合は2回受けられました)は、手始めに自分のレベル診断をしてもらった結果、スクール運営スタッフに「今すぐ受けたいならこのチューターが空いていますよ」と勧められるがままに受講しました。30代の女性で2児のママ。朗らかで温厚な人で、その人と数回レッスンをしました。
オンライン英会話は自分の受けたいときにレッスンを受けられる自由が付与されている代わりに、自分でチューターを選んで予約する必要があります。レッスンを受けたい時間に、スロット(レッスン枠)を空けているチューターを選ぶスタイルは、美容院の検索・予約サイトを利用したことがあればイメージできるかと思います。
年齢や性別、初心者・初級者向きなどでフィルタリングできて、私が受講を始めた頃にはなかったネイティブ講師、日本人講師(ただし彼らを選ぶには料金体系が異なります)を選択することもできます。この人はどうだろうとプロフィールページで学歴、職歴、趣味などを確認してから予約するのも手です。登録チューターの数は何千人といるので、「受けたい時間にスロットが1人もない」ということは基本的にないと思って大丈夫です。
25分で「初対面」の「外国人」と「オンラインでの会話」をやり切る気概はあるか
さて、1回25分というレッスン時間をどう捉えるでしょうか。気の知れた友人となら秒速で経過することでしょう。しかし、毎日25分喋り続けるって、あまり多くの人にはない習慣だと思います。会話は相手ありきだから、25分まるまる自分が喋るわけではないにしても、相手が話している間は耳を傾け、そこに返すキャッチボールを繰り返そうとしたら、25分はなかなかの集中力を要します。
友人とファミレスで喋るなら、途中で「やっぱパフェ食べようかな」とメニューを手に取るとか、ドリンクバーに立つとか、たまに相手の話を聞いていなくても許されるかもしれませんが、マンツーマンの英会話レッスンでは、できればボーっとしないでいたいものです。
ましてや相手は「初対面」「外国人」「オンラインでの会話」と3拍子揃っています。初回のレッスンで「うわ!!!この人めっちゃ話しやすいわ!!次回以降もずっとこの人とレッスンしよう」と思えたら、それはものすごくラッキーなことです。
私はライターという仕事柄もあって、初対面の人と話すことは慣れていますが、コロナ禍でZoomなどが定着した今でさえ、やっぱり会話は対面が圧倒的に楽だと感じます。オンラインだと沈黙が気まずいとか、話そうとしたタイミングがかぶってお見合い状態とか、いつも通りに話せない経験をしたことはないですか。日本語が通じない相手と会話を続け、阿吽の呼吸で話せるようになるのは不可能ではないとしても、それ相応の時間と回数が必要です。「オンライン英会話を始めてみたものの、何だかしっくりこなくてやめてしまった」人の一定数は、オンライン英会話が持つ特有のムードにハマれなかったのではないかと想像します。
オンライン英会話はホストクラブではなくマッチングアプリではないか説
「初心者・初級者対応」の検索から選んだのに、あんまり丁寧に対応してくれなかったな…とか、こちらが一生けん命話しているのにリアクションが薄かったな…私が下手だからな?とか、同じスポーツが趣味だから話が合いそうと思ったけど盛り上がらなかったな…とか、「思てたんと違う」経験は多かれ少なかれ誰もがしていると思います。これはオンライン英会話固有の問題ではなく、検索システムの限界なんだと私は感じています。私はマッチングアプリをやったことはないですが、多分「条件はマッチしたのに、話してみたら思てたんと違う」現象については、ほぼ同様なのではないでしょうか。全然違うわ、という人は怒ってください。ただの想像で言ったので、謹んで受け止めます。
つまり、オンライン英会話は「条件に応じて理想的なチューターが運ばれてきて、対価の分、気持ちよくお喋りをしてくれる」ホストクラブではなく(ホストクラブも行ったことがないので、この点もご指摘ください)、「この人とレッスンを続けたい」と思う相手に巡り合うまでトライアル&エラーを繰り返すマッチングアプリ(と勝手に私は思っている)なのです。
もちろん「私はレッスンをしてくれるなら誰でも構わない。ピンとくるとかフィーリングが合うとかは考慮しません」という生徒さんもいるでしょう。ただし私に限って言えば、「この人とレッスンを続けたい」「もっとこの人と話したい」と思えるかどうかが継続のカギでもありました。この辺の話はまた次回。
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