イギリス英語は学ばないほうがいい?
英語学習教材は、いろんなところで見かけるし、そういう宣伝がLINEなんかにも入ってくることがある。私が最近、見かけた中には、イギリス英語は学ばないほうがいい、みたいな記載をしているのがあった。
私にはイギリス英語を学ぶいくつかの理由があるので、もちろん、これは却下した。
一般的な理由:
EU諸国、カナダ、オーストラリアなどでは、イギリス英語寄りの文法・スペルが用いられている。
Rをあまり巻かないので、日本人が発音しやすいのは、アメリカ英語よりイギリス英語。
イギリスと日本は、文化的に島国文化で、皮肉やジョークといった文化から、敬語文化まで、相互に理解しやすいし、日本人の感覚を表現するには、イギリス表現が適している。
個人的な理由:
イギリス人の友人、あるいは欧州の友人が相応に多いため。
ダイアナ・ウィン・ジョーンズはじめ、英国ファンタジーのファンで、イギリス英語の本を大量に読むため。
同様の理由がある人も少なくはないと思われ、アメリカ英語だけに傾倒する教育の在り方には、疑問を覚える。
一方で、中学生くらいの子どもには、「はっきりした」アメリカ英語のわかりやすさは、学びやすいのかもしれない。
たとえば、イギリス英語を学ぼうとすると、(have got toなどの表現のため)時制で混乱しがちだし、スペルが長くなったり、付加疑問文や間接疑問文が多くなって、不慣れな文法に戸惑う羽目になるからだ。
一応、世界標準は、文法とスペルがイギリス寄り、発音がアメリカ寄りのカナダ英語が近いと言われている。というわけで、初心者はアメリカ文法から入って、あとは好みと状況によって、切り分けて学んでいくほうがいいのかな、と思っている。