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乳がん闘病記(24)EC療法4クール目。術前化学療法終了 2024/11/29 そして、はじまりのはじまり

昨日2024年11月29日、ついに術前化学療法最終クールの日となりました。
7月4日から始まったドセタキセル投与全4クール、そして9月27日からのEC療法全4クール、全てスキップも減薬も無く完遂しました。

いつも通り、相方の車で病院に横付け。
再診受付のソファに座り順番待ち。
8時半。
割と人が少なかったのでサクッと進み、再診受付→検査受付(血液検査)→体重測定→外来化学療法室(ケモ室)へ。

体重…
ウィッグ&帽子、着圧タイツ、着圧ソックス、ホカホカ靴下、さらに冬支度のフル装備。
着衣分から1Kgくらい引いた数値となっているはずが、自宅で計ったより2Kg重い😭

情け容赦ないプリント用紙を手にケモ室の受付。

ラストケモもいつもの窓際のリクライニングチェアにしてくださいました。

いつもと違うのは、問診の看護師さんが男性だったこと。

「これまで何か変わったことはありませんでしたか?」

実はありました。
先週22日、買い物帰り、靴ひもがほどけていたので結び直そうと屈んだ瞬間!

左胸に今まで味わったことのない激痛!痛みスケールMAXの10!

心筋梗塞?
大動脈解離?

場所が場所だけに心臓の異常だと思い、じっと動かず呼吸を何とか整えました。
少し痛みが治まり、ゆっくり立ち上がると…

何ということでしょう!

普通に歩けました。

あれ何やったん?

その後何事もなく1日が終わろうとした夜、入浴するのにタイツを脱ごうと屈んだ瞬間!
痛みのスケール5.

そこからずっと痛みが続いてます。
痛み止めが必要な程ではありませんが。

まずはこの事を強く訴えたところ、聴診器で肺の確認。
問題なしのようでした。

「左の肋骨を押さえると痛いです」

「それは筋肉痛ではありませんね。
このことはDr.にしっかり伝達します。ほかには?」

「親指以外の指も爪が黒くなってきてます。それと指も半分くらい黒ずんできてます」
「それから、味覚障害は苦みが強かったのが、今回は味がしなくなりました。味噌の味が全然分からなくなりました」

「それは知覚鈍麻ですね。抗がん剤の作用が抜けたらだいぶ良くなると思います。一ヶ月くらいはかかりますが」

「あとは特に左手の指先に痺れがあります。生活に支障が出るほどではありません」
「それと、マグミットを1日3回処方されてましたが、3日飲んでだいぶもとに戻ったので、夜寝る前に1錠飲むのを5日目までつづけたら、翌日から緩くなったのでそこからは飲んでいません」

と、ここで看護師さんに連絡が入り、問診は中断。

問診票に先ほど話したことを書き込み。

発熱、嘔吐、咳、むくみは皆無。
食欲旺盛。
これだけなら普通の健康体。
なのにね。

そして、点滴ルート確保の始まり。
左右どちらでも良いように、両手に巻きポカをはめて温めてました。

今回終わればあとは手術のみなので、健側(手術中点滴を入れる側)の左手で1回分使っても問題なし、ということで左手にチクっと。
ただ、最後のドセタキセルの時にクレイグサインが出た静脈があることを伝え、そこではないところをお願いしました。
「ここ、いいのがでてますねぇ♥」
と即チクっ!

「今日が最後なんです、化学療法。去年の暮れ、大腸ポリープ切除して、3月に右目の黄斑上膜と白内障、そして来月右胸全摘出、腋窩郭清手術なんですよ。」
「それは…大変な年ですね」
「でも今年のうちに全部悪いのを取っちゃってすっきりしますよ」
「ですよね!でも目の手術とか大変だったでしょ?」
「全っ然!麻酔は目薬だから、目に注射とか全然感じないし」
「目にメスを入れるんでしょ?」
「あ、目に3か所穴を開けて、そのから光を入れるのと、中のゼリーを吸い出すのと、膜をはがす機械をいれるんですよね、なのでDr.は顕微鏡みたいなのを覗きながらの手術だと思います、私は見てませんけどね!でも、普通は見られない世界を見られてとっても楽しいので絶対オススメします。左目もいつか手術することになるけど今からとても楽しみです♥」
「ええー!私看護師してるけど痛みにすごく弱くて、採血されるのも怖いんですよね。患者の立場になってみて、自分ももっと患者さんに寄り添っていかないとって身を持って理解しました〜。でも、今度親しらずを抜歯するけどその麻酔だけでも今から想像するだけで怖いんですよね。」
「ああ、歯の麻酔は切れるまで変な感じですよね。親知らずが横に生えてる人は手術になるんですよね?」
「私、それなんです!部分麻酔って言われてるけど、いっそ全身麻酔にしてほしいくらいです!!看護師なのに😭」

という会話しながら生理食塩水投入!

ただ、ケモ室がいっぱいで、点滴をコントロールする機械が出払ってるらしく、手動で投入ということになりました。

そして、いつものとおり、点滴棒を押しながら、乳腺外科待合室へ。

前回、不測の事態により診察時間が1時間遅れでしたが、今回はスムーズに進みました。

名前を呼ばれて中に入り、左胸の痛みについて熱く語りました。
一通り聞いたDr.がにっこり微笑んで一言。
「肋骨はねぇ、折れたりヒビが入ったりするんですよ。経過観察しかないんですよね。後でCT撮りますから、何か映ってるかもしれませんね。痛み止めを出しますよ」
「でも、痛み止めってどれくらい続けて飲んでいいんですか?」
「1日3回、1週間分だしておきますね。他にはお薬は足りてますか?便秘はどうですか?」
「3日間3錠ずつ飲んだら元通りになったので、その後夜1錠5日目まで飲んだら緩くなったのでそこから飲んでいません。なので、前回の残りがあるので不要です」

ということで、逆流性食道炎のお薬と、保湿剤をお願いしました。

「次回」がないので、副作用についての突っ込んだ話はなく、私も動悸息切れ、体の怠さについてはやり過ごす事も覚えたのでことさら訴えることもなく。

血液検査でも、肝臓の数値は下がってきているし(泥縄しじみ汁作戦奏効?)、白血球の数値も基準をクリアしているので最後のEC療法は問題なく投与できることになりました。

にしても、ジーラスタポッドの威力よ!
骨髄抑制が回復した3周目で4900です。(基準値3300〜8600)
EC療法が始まってからこの数値はどんどん下がっています。

7月26日、ドセタキセル2クール目なんかだと基準値上限ギリギリの8400でした。
それがEC療法が始まって7100→5500→4900。
ジーラスタなしでは続けられなかったかもしれせん。

 
「では、手術に向けてのはなしになります。来月13日にCT、17日にMRI撮影の予約を入れています。20日に手術について詳しく説明します。麻酔医との面談もありますので、ご家族同伴でお願いします。どなたか来られますか?」
「主人が参ります」
「ではそのようにお願いします。点滴が終わったら、今日入院手続きもしてくださいね」

え?今日病室決めるの?はやない?
これ、帰り遅くなるやつやわ。
おにぎり持ってきてよかった!

診察室を後に、またケモ室へ。

待ち構えてらした男性看護師さんが「肋骨はどうでしたか?」
「折れたりヒビが入ってたりすることはあるそうです。でも経過観察しかないのでロキソニンを処方してもらいました。後でCTを撮るそうです(来月やけど)」
と、このどうしようもない状況で落ち込んでいたら、持ってきてくださいました、Curel!

「業者がおいていった試供品ですが、指の保湿にもいいので使ってみてください」と。
明らかに試供品サイズの天元突破!現品やないですか。
ありがとうございます!




その後、いつものように制吐剤を注入!
本当にこのお薬には本当に助けられました!
吐き気がまーったく出ませんでした。
というか、点滴中におにぎり食べました。
この時11時半。
途中で点滴コントロール装置が空いたので取り付けられました。

が、突然私のブースの天井の明かりが消え、そして窓のカーテンが閉められました。

読書用にラグビーマガジンを持っていってたけれど少し暗くなったので読めず😭
どういうことかというと、隣のブースの方の点滴が明かり厳禁らしくて(聞き耳)、30分ほど暗いままでした。

本が読めないので、2つ目のおにぎりでも食べるか、とバッグを探したけれど

ない!

どんなに探しても!

家族LINEで聞いてみると、相方が即答

持って行くつもりにしてたバッグに入ってました

仕方がない、おにぎり1個で乗り切る!日本人なら米でなんとかなる!

そしてやってきた赤い悪魔だったり神だったりのアレ。

前回のトラウマが蘇らないように極力視界に入らないようにして、看護師長セレクトのBGMに全集中!
今回はワムと竹内まりのクリスマスソングから始まって、秋の曲特集。
真っ赤な秋と百恵ちゃんといきものがかり、さだまさしの秋桜メドレー、トワ・エ・モワの誰もいない海なんがが続き。
そして突然の♪春なのに〜お別れですか~
ここからは桜の歌特集でした。

15分の短い点滴、幸い吐き気は全く起こらず、いよいよ最後のエンドキサン!
抗がん剤はもうこれが最後!
このあとの3週間の休薬期間が終わるとEC療法が、術前化学療法全工程終了です。
半年間よく頑張りました、私の身体!!

抗がん剤を早く体外に出すための生理食塩水投入が終わると本当に終了!

ついにラストの生理食塩水

と言ってもまだ外科処置室でジーラスタポッドの装着がありますが。

ケモ室を出る前に、とても良くしていただいた看護助手の方にご挨拶。
もうここに帰ってくることはないけれど、本当に全てがスムーズで心地よい空間にしてくださったことに感謝です。
「たまには顔を出してくださいね!」
ハイ、例のあの事があるので、落ち着いたら必ず元気な顔を見せに伺いますからね!

話しているうちについホロリとなってしまい、涙を拭いながら外科処置室へ。

ここからまたあたらしい道を踏み出す事になります(続く)

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