
ひな祭りの夜に思う。引き継いでいけないものの行く末は
ひな祭り。
先月節分の夜には次女は推し活で不在だったので、その分も含めてのちらし寿司。
そして『引千切(ひちぎり)』。
京都の雛菓子です。

引千切はとてもシンプルな和菓子だけど、お店によっていろいろですね。
一番下は、花びら餅のように甘く炊いた牛蒡をういろう生地で包んだ和菓子。
ひな祭りのお菓子は色合いが淡くて女の子のお祭りって感じ。
三十年前の娘たち。

お内裏様もお雛様も三人官女もかくれてしまって何がなんだか。
琴、琵琶、香炉といったお道具が装備された珍しい雛人形。
神戸のマンションは一間の床の間があったのでちゃんと飾れたけれど、悲しいかな京都の狭小住宅では飾る場所がない。
次女が一人暮らしをしていた数年間、次女の部屋に飾ってましたがそれももう10年近く前のこと。
この季節、古民家やお寺で飾られなくなった雛人形を何百体も展示している光景をニュースで見ます。
うちにはこけし作家さんが描いてくださった立ち雛の色紙と、娘たちが幼稚園で作った折り紙のお雛様の色紙があるので、それを飾れば充分。
テレ東の番組で、雛人形の研究をしているアメリカ人女性が紹介されてました。
あんなふうに愛情を持って大切にしてくださるならそういう方の元にお届けするのもアリかも。
一応聞きました
「お雛様、どうする?いる?」
二人とも言葉を濁して💦
この写真の娘たちが身にまとっている着物、これは一反の生地から二人分誂えたもの。
これと、もう一枚向鶴のおそろいの着物もあります。
じゅんぴぃや祖母、伯母、私の着物なら鋏を入れて何かに作り変えたりできるけど、娘たちの着物はムリ。
「お母さんが世界一大好き❣️」と言ってくれてたごく短い時期の思い出がぎゅっと詰まってますからね。
お雛様も着物も、娘たちの娘たちに引き継がれるはずだったけど…
家庭を持つつもりがないので、私がいなくなったらただの布になります。
姪に女の子が産まれたからそちらに、とも思ったけど、差し出がましい気もして。
特に着物なんてね、普段着ないものを、着るときが限られるものを渡されてもね。
いざとなったら、入れてもらおうかとも思ってます。
おかんのお棺にw