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娘のいないスキにお肉を食べたら歯の治療に10ヶ月かかったお話

そう、アレはちょうど1年前のこと。
祇園祭山鉾巡行をKBS京都で視聴するという、由緒正しき京都しぐさ。

昨年のお稚児さんのパパさんは元近鉄ライナーズの選手とかで、何だかとても身近に感じられました。

巡行を無事見届けての夫婦の会話。

「お昼なにする?」
「なんか、買い物行くか」

ということでスーパーへ。
昼ごはんを調達し、
「晩は何する?」
娘は推し活ライブ遠征で翌朝帰ってくる。海鮮モノをしこたま食べて帰ってくる。

「お肉でも食べよか」
「せやね。二人で肉焼いて食べよ」

というわけで購入しました。南半球ビーフ。

そして夕食。
ん?なんか固い。
噛み切れない!
あ、もっと小さく切っとけばよかった。

と思いつつ噛み続けていたところ、

あ"ぁぁぁぁぁぁ!!!

右下顎あたりに今まで味わったことのない激痛が走りました。
とにかく痛い。ズキズキ痛む。

普段ならすぐに休日診療に駆け込むところ。

ところが、この時の私、実は某治験に参加中でした。
守秘義務があるので詳細は語れませんが、この治験は、歯の治療はご法度!

とにかく金曜日の通院日まで、なんとか痛みをやり過ごして堪えました。

そして診察。
かくかくしかじか。
「それは治療を受けてください。ただ、その時使った薬、痛み止めなどは服用回数などきちんと記録しておいてください」
とのこと。
なんや、治療してよかったん?
ならもっと早く行って事後報告したらよかった😢
歯の痛みに効くツボとかでやりすごしてましたよ。

診察が終わったその足で、かかりつけ歯科医に予約無しで飛び込みました。
幸い午前の一番遅い時間が空いていたので、そこに滑り込み。

診療に先立ちレントゲン撮影。

「あ、これはここの歯に強い力がかかってこの歯がここに刺さってますね。これは刺さった方の歯を削るしかありませんね」

私、顎が小さくて上の前歯は3本しかありません。3本でみっちりです。
高1まで上の前歯の乳歯が残っていて前歯は若干すきっ歯でした。
そこに覆いかぶさるように永久歯が生えようとしていました。
乳歯を抜き、斜めに生えてくる永久歯をまっすぐにする矯正(かなりレアケースだっらしく、大学病院でたくさん画像を撮られました)を大学進学のため故郷を離れる日の前日まで続けていました。  
その後の歯科診療で「ついでにここも矯正したらよかったのに」と言われたのが右下の第一小臼歯。

右下の犬歯と第二小臼歯に挟まれた第一小臼歯は隣の2本に阻まれて上まで伸びる事が出来ませんでした。
物を噛む、すりつぶすといった歯本来の役目は全く果たせていませんでした。
今回その歯が私に反旗を翻してきたってことです。


レントゲンで見たら本当に刺さってました


こちらは親知らずの図ですが、こんな感じです

というわけで、早速犬歯がサクサクと削られていきました。
ほぼ形を残していない。
もちろん神経も抜かれました。
この歯はその名の通り、糸を切るのにとても便利でお気に入りの歯だったので本当に残念。

痛み止めの薬をもらってようやく安寧の時を迎えることができました。

そして週1通ってのお盆過ぎの頃。
さあラストスパート、まず型を取りました。
支えるだけの歯本体が残っていないので、土台を立ててそれにセラミックの歯をかぶせましょう、という段階になって、突然歯茎に膿が溜まってきました。

ここからが本当に長かった💦
週1の間隔で通いました。

痛みはもうなかったけれど、歯茎が突っ張るような、引きずられるような違和感。
毎週患部をギューッと押さえて(多分。見られないので)そこに薬を注入。
そして、ワイヤーのような何かを歯の中に入れて、その長さを測り再び歯の中に刺して音が鳴るまで何かするという治療。
これが一体何なのか最後まで明かされませんでした💧


インフルエンザ感染で1週間あいた11月中旬。
腫れが引いていたので、再び型を取り(前のやつは無効?)、土台を立てて(以下略)
やっと終わるのね、と思ったらまた歯茎の腫れ…。
この時の私は大腸カメラ予約のための診察に行き、心は大腸がんで、正直歯の治療は二の次でした。
友達からは、そんなに長くかかるのはおかしいし、他にかかってみたら?とも言われましたが、そこまでの気力はありませんでした。

今の歯科医に決めたのは、うちから近いというのもありますが、
「どうしてこうなるまで来なかった!」ということを言わないから。
これは知人も言ってました。
「あそこは余計なことを言わないのがいいよね」と。

余計なことは言わない、肝心のことも滅多に言わない。

もしかしてコミュ障?というレベルの無口っぷり。
ただ黙々と治療行為にあたる先生。

ついでに言うと、手の毛がすごくて。
頬にホワホワした手の毛が当たるんですよね、手袋からはみ出た部分の手の甲の毛が!
これ、本当にイヤなんだけど誰にも言えない。 


12月に入るといよいよ大腸ポリープ切除手術を控え、さらに黄斑上膜手術も視野に入ってきてました。!

そんな中でも毎週通って膿退治。
年が明けても膿退治。

でも、ようやく2月になり灯りが見えてきました。
やっとのことで腫れが引き、今度こそ最後の型を取り、ついに2月21日に無事冠をかぶせることができました。

と、ここで終了のはずでした。

3月1日、今までにない大きさの歯茎の腫れ!
冠をかぶせるまでの歯茎の腫れは小豆大、今度は大豆ほどの大きさまで成長していました。
また治療開始。
すでに冠をかぶせているので、歯から中に直接薬を入れることはできないので、歯茎を切開して膿を除去。
ここからまた、毎週通うことに。

その間、黄斑上膜で入院することになることを話しました。
「状態によってはガスを注入し、ずっとうつ伏せ寝しなくてはいけなくなるので、その前に入院先の病院の口腔外科で治療を受けたい」
というわけで、紹介状を書いてもらいセカンドオピニオン(?)も受けられることになりました。

そして黄斑上膜の手術の前日。
口腔外科に紹介状を持って乗り込みました。
全体のレントゲンを撮ったあとの診断。
「ああ、腫れてますね。これは抜歯しかないでしょう」
「抜歯したあとはどうなるのですか?」 
「ブリッジできるかなぁ、これ」

というわけで治療行為はなく、「先生にはそのように手紙書いときます」で終了…

まさかの抜歯!

なら、今の先生のほうがいいわ♥

ちなみに、紹介状をちらっとみたところ、病名は「歯根膜炎」ということでした。治療開始から8ヶ月目にして知る病名。さすが寡黙な歯科医。聞かない私が悪かった?!
(結局、口腔外科からのお手紙は来なかった模様)


というわけで、毎週通い、5月17日、無事完治となりました。
最初に激痛が走ってから10ヶ月!

長かった。
本当に長かった。
スタッフさんとはすっかり顔なじみになりました。

このあと6月にも通うことになります。
乳がんの抗がん剤治療に入る前の歯科検診です。
よく考えたら、この歯茎の治療中に大腸ポリープ切除、黄斑上膜手術、そして乳がんと、先生にしても色々抱えた患者と思われたことでしょうね。


領収書の束、ご覧あれ!

というわけで、今年の山鉾巡行はお肉はやめてお魚にします。

歯並びガチャガチャ民の皆様、硬いお肉を召し上がる時はご用心ください!

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