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山と私。登山が教えてくれた事。


5月のゴールデンウィーク、息子達は祖母と旅行に行く事になったため私達夫婦は登山をする事になった。しかも念願のテン泊登山である。
今回は大分の長者原から目指すは坊がつるキャンプ場。
少し前までは、運動が全くできない&苦手な私にとって、きつい思いをしてまで山に登る理由は何なのだろうとずっと疑問だった。
それが、なんとこの登山ですんなり答えを見つけてしまったのだ。私なりの見解ではあるが。
それはまた後ほど。


始まりはリュックに荷物を詰める所から。普段から財布と携帯しか持ち歩かない、旅行にも必要最低限しか持って行かない私にとって、登山のパッキングはとても楽しい。いかにコンパクトに軽くするか、思いのは嫌だからね。テントなどは主人が、調理道具などは私が持っていく事になった。

その日の天気は曇り。暑くもなく、程よい気候で助かった。登り始めの20分くらいは少し息も上がりきつい。すこし経つとそのきつさがなくなり余裕が出てくる。5月の新緑がとてもきれいで、葉っぱの間から光がさすとキラキラしていてとてもきれい。
一歩一歩地面を踏み締め、ゆっくりゆっくり登っていく。家から持ってきた普通の水なはずなのに、家で飲むより100倍おいしい。

途中すれ違う人と、「こんにちは」って挨拶しあうのも登山の良さだと思う。普通に街を歩いていても挨拶なんて交わさない。山には人と人のコミュニケーションが自然と生まれる心地よさも感じらる。
ちなみにふと思ったが、ディズニーランドで乗り物に乗ってる時なんかに初めて出会った知らない人々に手を振ると振り返してくれるあのやりとりが大好き。山の挨拶もなんかそんな感じ。
「もうすぐですよ。頑張ってね」「この先ぬかるんでるから気をつけてね」なんて親切に教えてくれる人もいる。人の優しさに心がホカホカになる。

長者原から約2時間。くじゅう連山の主峰・久住山と大船山等に囲まれ、標高1230メートルに位置する坊がつるキャンプ場に到着。
今まで木のトンネルの中を歩いてきて、抜けた先には広い空と山の見える景色。

到着!!


到着した時に見たこの景色。大きな大きな空と山そこにポツンと存在するわたし。深く息を吸い込む。
何の涙かわからないけど泣きそうになった。
言葉にならない感動ってこういう事なのかな。


何事も飽きっぽく、いろんな事が次々気になる性格で今まで長い時間何かを一生懸命やって達成するっていう経験があまりなくて、それをやれてる人と比べて落ち込んだりしてた。
でも今回、自分の中でそれが達成できた気持ちになったのだ。味わいたかった気持ちはこれかもしれない。って。
自分の足で一歩一歩登った。そして、到着できた。
これは達成感の何者でもない。

完璧主義でいつも目標設定が高すぎて、自分のゴールになかなか辿り着けず満足することが難しい。
友達が言ってくれた言葉。
朝起きれただけでハナマル100点だよって。
頭ではわかっているけど、一生懸命頑張って思わないと自分にハナマルがあげられない。
もっともっとハナマルあげたいのに。

でもこの登山は、素直に自分にハナマルをあげれた日だった。やったね。頑張ったよね。
素敵な景色が見れて最高だね。やればできるやん。

きつくても登山する意味って何なのだろう。
私なりの答えは、一歩一歩自分の足で上へと登っていく。その先の景色や達成感を感じるため。

自然ってやっぱりすごい。
こんなに広く大きくて。
わたしはとってもちっぽけで。
今家の窓から大きな山を眺めながら
この記事を書いている。

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