空調(エアコン)のありがたみ
23歳で独立して約2年間、僕は家を借りずにお店に住んでいた。
理由は2つ、
・1円でも無駄な金を使わないため
・24時間365日現場と向き合うため
簡単に言うとお店に住めば余計なこと考えずに仕事に集中するっしょ、みたいな。
倒産しかけた経験しかり、1日も休まず現場と向き合った約2年間の経験が今でも心の支えになっている。
そんなお店に住んでいた生活の中でも1年目の明大前の冬は本当に寒かった。お店の空調が壊れた状態で独立し、もちろん直すお金や買い替えるお金も当時は無く隙間風に震えながら座敷で寝ていたのを思い出す。
営業中も何度もお客様からクレームが入った。そりゃそうだ。お店の中なのに話すと白い息が出る。外より寒いじゃねーか!と言われた時はぐうの音も出なかった。
もちろん僕らも膝掛けや電気ストーブをつけたりしていたが空調が壊れた80席のお店には焼け石に水。
卓上に水をはった鍋を沸騰させて湯気を出し少しでも暖かい演出をしようとしたが余計に寒さを象徴させてお客様に失笑されたのも良い思い出。
だから当時はマンパワー接客で乗り切るしか方法はなかった。
「本当にすいません!僕も毎日ここで寝ているので誰よりも気持ちわかります!」
「極寒割りあります!寒さを極めましょう!」
「寒いからこそ鍋がより美味しくなります!」
なんて言いながらショウゴと何度も漫才接客してたのが懐かしい。金が無いなら知恵か気合いあるのみ。
もちろんそのまま怒って帰るお客様もいたけれど(当時のお客様本当にすいません。。)、面白がって乾杯してくれたり常連様になってくれたお客様には本当に頭が上がらない。
改めて飲食店にとって空調はとても大切だな。
そんなことを空調の請求書を見ながら思い出し、金額を見て当時の寒さ以上に震えてる。
おす。会社の通帳が寒くならないように商売頑張ります。