ロバート・キーガン博士の来日講座に参加してきました(11/1-11/4)
成人発達理論のロバートキーガン博士のITC(Immunity To Change)ファシリテーター養成講座3日間(11/1-11/3)と、DDO(発達指向型組織)のワンデイ講座(11/4)を受けてきました。
①ITCって?
やらなきゃいけない、必要だとわかっている。でも最初の行動がなかなかできない…そんなことってありませんか?できない理由はなぜなのか??
僕は片付けとか事務作業がマジでできない。。。。
もしかすると、やりたいことを阻害してしまう何かが一人一人の中で起きているかもしれません。
書籍「なぜ人と組織は変われないのか――ハーバード流 自己変革の理論と実践」の著者・ロバート・キーガン博士は、人それぞれが持っている変化を阻むメカニズムが正しく働いているからかもしれないと説きます。
キーガン博士は免疫マップというツールを活用して、「変わりたくても変われない」という心理的なジレンマの深層を掘り起し、変化に対して自分を守ろうとしているメカニズムを解き明かしています。
変革が進まないのは、「意志」が弱いからではなく、「変化⇔防御」という拮抗状態を解消できないからだとそうです。
心の中にある、目に見えない裏の目標がが免疫機能のように動き、変化を妨げているようです。
そこで、Immunity To Change(変化に対する免疫)として、何が起きているのかを明確にまずしていこう。ということのようです。
しっくり来たのが、心のレントゲンを撮るということ
免疫マップは、あくまでも問題解決のための、問題発見。まずは何が心の中で起きているかをしっかりと診断するツールと捉えるのがいいかなと。
②DDOって?
DIOではないです。無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!!
DDOはDeliberately Developmental Organizationの略で<発達指向型組織>と訳されています。
・本来の仕事とは別の「もう一つの仕事」に精を出している。お金ももらえないのに、その仕事はいたるところで発生している。
・大半の人が「自分の弱さを隠す」ことに時間とエネルギーを費やしている。
・本書で紹介する組織は、組織のタイプこそまちまちだが、ある際立った共通点がある。人々の能力を育むのに最も適した環境を持っているのだ。そうした環境は、みんなが自分の弱さをさらけ出せる、安全であると同時に要求の厳しい組織文化によって生み出される。本書ではこのような組織を「発達志向型組織」と呼ぶことにしたい
『なぜ弱さを見せ合える組織が強いのか』
序章 なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか から引用
発達志向型組織は弱みをさらけ出すだけでなく、お互いに成長を支援し合う組織と言われ、弱さはある種成長の伸び代でもあるよなーとも思いました。
実際に僕が所属しているNPOも弱さを見え合いまくってる組織だと思います。そんなところも今回惹かれた理由の一つかもしれません。
キーガン博士は、免疫マップを活用して組織のサポートもされているそうですね。免疫マップを使って、心の中にある、変われない理由を洗い出し、互いに支援し合うということは、弱みを見せ合うことにも繋がるなと思います。
③なんでこの研修を受けようと思ったの?
受けようと思ったきっかけは2つあって
1)僕が素敵だなって思う人たちが去年、一昨年と受けていたから。
素敵だなって人が受けている講座や本は(ほぼ)ハズレがない。
2)組織に所属する一人一人の変化が、組織の変化につながる。だからこそ他団体との協働が生まれる。そのヒントになると思ったから。
組織同士で協働をしようとしても、そもそも一人一人が思い込んでる固定観念とかを手放していく必要がある。あの団体は違う、無理だとか思ってたらできない。
からです。「なんでこのタイミングで受けたのですか?」って知り合いから聞かれましたが、こんなきっかけです
④講座の様子は?
3日間は免疫マップを使ったコーチングや研修をするためのトレーニングでした。初日に自分の免疫マップを書き、後半はチームを組んだり、パートナーを組んだりしながら受講者が実践できるような訓練を受けました。
実際に、自分の免疫マップを書いた時に、僕自身がやりたい!と思っていてもなかなかできないこと(事務作業とか、整理整頓すること)の背景には、過去のトラウマとか嫌な思い出が実は原因であり、自身の中に強烈に思い込んでる固定観念も見えて来ました。(ドキドキ)
あと、面白いなと思ったのは、自身の中にある固定観念を見つけたらそれを無くせ!とは言ってないんですよね。まずは本当にその固定観念てあるの?をテストしていこう!実験して行こうと教えてもらいました。(詳しくは本をご覧ください)
また講座を受けて改めて思ったこと、それはコーチングや研修で活用していくには数こなさないとわからん!!
でした。
いや、考えもツールもめちゃパワフルなんですよ。だからこそ、これを活用していろんなサポートをするためには、まだまだ僕自身の経験が圧倒的に足りないなと。
例えば、参加される方が、わかりにくいところはどこかなーとか、その時に自分はどのように介入できるかなーとか。。
僕は感覚でやってることが多くて、うまく言語化できないこともまずは守破離だなと思い、型通りにバカみたいに数こなしまくろうと思いました。
11/4に行われたDDOのワンデー講座は、基本はロバート博士がDDOのポイントをお話しして、あとはグループで対話をする。といった流れでした。
もちろんですが、こうすればDDO組織になれる!なんてことは言ってなくて、あくまでも大事なポイントだけ。あとは各組織ごとの色や工夫があるので、同じようにやってもうまくいくかはわからない。
これも本を読んで、なんとなーくだったところを話を聞きながら、参加者と一緒に話ができたのがよかったなと思います。
ロバートの話の中で、
「トップが自己解放して弱みを見せられるなら、その部下も見せられる。でも上が見せないのに、下が見せることは難しい」
的なことをおっしゃっていたのが印象的でした。まーそりゃあそうだよなと。
そのためにも互いの関係性が土台にあるんだよなーと。
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