<旅行記>東京散歩(とりあえず、その2)
今週は、日本へ一時帰国した理由の一つである、脊柱管狭窄症の治療に行ってきました。一般病院(西洋医学)は検査とかで時間がかかるので、息子の東京高校ラグビー部つながりで紹介された、世田谷区千歳船橋にある「ヒーリングゆう」(https://healing-you.com/)に行きました。
人生初めての鍼と灸だったのですが、これは効きました。治療直後は、身体中が軽くなって、空まで飛べるような爽快感に包まれました。もともと早歩きの習慣があるので、足の痺れを感じることもなく、昔の頃のようにスタスタ歩ける喜びは何物にも代えられません。もっとも、これが永続するわけではなく、定期的に通う必要があるのでしょうが、それでも痛みから解放されるのは最高です。
帰り道、ちょうどランチの時間だったので、千代田線を日比谷で降りて、チャーハン(中華)かトンカツ(和光)でも食べようかなと思っていたのですが、有楽町ビルに「ローズアンドクラウン」というサントリー系列の英国風パブがあるので、ビールをメインで食事することにしました。
これは2杯目なのですが、鍼灸治療をしたせいか、ビールはさらに美味いし、肉を食べても胃がもたれない。何か、無敵感に包まれたランチでした。その私の姿を見たスタッフが、「ビールおかわりしますか?」と聞いてきたのですが、さすがに3杯目は控えました。
その有楽町・日比谷界隈には、JALがあって、ショウウィンドウにラグビー日本代表と車いす(ウィルチェアー)ラグビー日本代表を応援しているディスプレーがありました。こうして、街中でラグビーの文字や姿を見かけられるようになったことは、40年来のラグビーファンとしては感無量です。
翌日、息子のビアバー繁盛祈願を兼ねて、祖母からのつながりがある、赤坂の豊川稲荷へお参りしました。ここは、土地柄もあって水商売の檀家が多く、昔は芸者さんが沢山来ていたところです。
またここは、母方の祖母(美人だったそうです)が、戦前戦中に石川島播磨重工(現IHI)の造船業に携わる職工さんたち相手に、おでんの屋台をやっていたときにお世話になり、商売繁盛させてもらったご縁があります。その繁盛ぶりは、当時小学低学年であった母が、市(後の都)電で白木屋(現東急日本橋店)へよく買い物に行ったという、いわばプチブルジュアの生活をエンジョイしたのでした。
他にも、戦前に祖父が窃盗犯と誤認逮捕されたことがあって、豊川さんにお参りしたら冤罪が晴れた。私が3歳の頃に次から次と病気をしたが、ここにお参りしたら、一体のきつねが「コトッ」と動いて、その後私の病気が快癒したという歴史があります。
また、家元屋という、TBSなどで「いなり寿司の美味しい店」としてよく紹介されている、供物などを販売している店があるのですが、ここも戦前からのお馴染みさんで、私の幼少の頃を知っている美人のおばあちゃん(つい数年前まで、釣銭の暗算が速かった)も、ついに店先に立てなくなって、奥の座敷に座っていました。
こうして、妻や息子に世代間の引継ぎをしたつもりでしたが、2人ともおみくじを引いて「大吉」だったと、まるで子供のように無邪気に喜んでいたので、どこまで理解したのかな?とちょっと心配でした。
その私の気分が出たのかも知れません。妻と息子は200円の豪華なおみくじを引いたのですが、私は100円の昔ながらのじゃらじゃらと番号棒を出す方を引きました。結果は半吉で「上司と争わないこと」などと書かれていました。「う~ん。妙に当たっている・・・」。私のくじは、近くにある紐に結び付けて、息子に「こうしておけば、良いことは実り、悪いことは避けられるようになる」と説明しておきました。
その後は、本日のメーンイベントである、鰹のたたきで有名な土佐料理店の赤坂「ねぼけ」でのランチです。とりあえず、最初は大人しくランチセットとビールを頼んでいましたが、次は冷酒に一品料理の追加です。我が家のエンゲル係数は異常です・・・。
でも、この鰹の刺身は美しいですねえ。見ているだけで、日本文化と和食の美を実感します。日本人で良かった。
さて、我が家は1軒だけではすみません。特に息子が無限大の胃袋を持っていますから、ぶらぶらとTBSの方に向かって、シドニーのボンダイビーチをイメージした店に入りました。ハッピアワーということで、ビール・ハイボールに、カジキマグロのフュージョン系料理やクレープなど、日本の休暇を満喫しています。家族3人そろって、食事して、酒飲んで、まずはめでたし、めでたし。