<ラグビー>マコウがスミス(NRL)を精神的に支援
オールブラックスの伝説的なキャプテンとして148キャップの世界記録を持つだけでなく,その高潔な人格からも世界中からの尊敬を受けているリッチー・マコウ。彼は,2015年RWC連覇を最後に引退したが,その後NRL(オーストラリアラグビーリーグ)の大スターであるキャメロン・スミスに対して,精神的なサポートを行っていたことを,キャメロンの父ウェインが公表している。
37歳のキャメロンは,今週シドニーで行われるNRL優勝決定戦となるペンリース・パンサーズ戦に強豪メルボルンストームのHOとして出場し,この試合で引退することを決めている。彼は,これまでオーストラリア代表カンガルーズの国際試合を含めたトップレベルのゲームに,500試合以上プレーし,オーストラリアリーグ史上最高の選手と言われているレジェンドだ。
しかし,キャメロンは,マコウ同様に多くの言われ無き誹謗中傷に悩まされてきた。マコウのそれは,マコウに対して,多くのレフェリーがルール違反を許容しているというものだったが,キャメロンも同様に,レフェリーに対して過度の影響力を行って,不公平な利益を得ていたというものだ。
キャメロンの父ウェインによれば,マコウはこれまでの数シーズンに渡って,ストーマーズのトレーニングを訪れ,キャメロンに対して大きな精神的なサポートをしてきたというなお,両者が知り合うことになった経緯は,マコウの元マネージャーであるバート・キャンベルが,ストーマーズの前オーナーで現在は共同オーナーになっていたため,両者を仲介したことから始まった。
ウェインによれば,キャメロンは多くの誹謗中傷に対して傷ついていたが,これに立ち向かうためにマコウは大きな力を発揮していたという。
「キャメロンは,大きな壁を作って,(誹謗中傷に)対抗していた」
「その結果,去年だけに限っても多くのもの(誹謗中傷)があったが,マコウはキャメロンにいろいろと教えてくれた」
「マコウは,そんなことは気にしなくて良い,自分も同じことをされてきたと言った。そしてマコウは,自分自身を振り返って自分が何をできるかに集中すればよい,と教えてくれた」
なお,ジ・オーストラリアン紙によれば,マコウはNRL決勝前にストームのトレーニング会場に行って,NZ人選手のケニー・ブロンウィッチに150試合達成の記念ジャージを贈呈したそうだ。
【個人的見解】
WR(ワールドラグビー,世界ラグビー協会)が,過去10年のセブンズ,15人制の男女のベストプレヤーの投票を募っています。
投票は以下のリンクから。
https://www.world.rugby/tournaments/awards/fan-vote
過去10年間の15人制男子のベストプレヤーといったら,世界中の誰もが,ダニエル・カーターもしくはリッチー・マコウのどちらかを選ぶと思いますが,現在の集計結果では,なんとアイルランドのジョナサン・セクストンが1位になっているそうです???
これはまあ,ファン投票=人気投票なので,実際の功績とは無関係な根拠のないものですが,世界のラグビー界は,やはりヨーロッパ(英国,アイルランド)に牛耳られていることを実感します。
しかし,私がラグビー史上最高のキャプテンと信じてやまないマコウが,リーグラグビーの英雄に対して,このようなアドバイスをしていたことは非常に心強い限りです。マコウのような,ラグビー界を越えた優れた人格者には,現在のヘリコプタードライバーの職に甘んじることなく,是非NZの政界に登場してもらいたいと思います。彼なら,アーダーン以上にCOVID19対策を実施してくれるでしょう。そして,何よりも,ラグビーとオールブラックスに真摯に国を挙げてサポートしてくれると思います。