<ラグビー>リーグワン2月26日,27日,スーパーラグビーパシフィック2月25,26,27日,シックスネーションズ2月26日,27日,スペイン対ルーマニア,それぞれの結果
今週は,リーグワン,スーパーラグビーパシフィック,シックスネーションズと大忙しの週になった。嬉しいやら,忙しいやら,,,。
25日,ロシアのウクライナ侵攻で慌ただしい中,元オールブラックスの巨漢WTB,ヴェエガ・インガ・ツイガマラが亡くなった。ラグビー史上,最初にFWクラスのフィジカルのある選手をWTBに起用したのは,1986年頃のオールブラックスのジョン・カーワンが最初と思うが,カーワンの後を継いだのがツイガマラだった。オールブラックスに選ばれなくなった後,1999年RWCではサモア代表になり,ウェールズに勝つ立役者になった。死因については報道されていないが,52歳という若さを考えると,ワクチン副作用による狭心症でないかと訝ってしまう。ワクチンは必要なものではあるが,命を奪うことまでは出来ないのだから,接種拒否を寛容する世の中になって欲しいと願うばかりだ。
1.リーグワン
2月26日
グリーンロケッツ東葛27-34静岡ブルーレヴズ
けっこう接戦になりそうな,実力が近いもの同士のゲームになると思う。勝負は,78分辺りのPGで決まりそう。
簡単に言えば,先にシンビンを出した側(東葛)が点差をつけられ,後からシンビンになった側(静岡)が逃げ切ったという展開。それだけ実力差はなかったチーム同士の対戦であり,反則が勝敗を分けたと言える。
神戸スティーラーズ(勝ち点無し)中止レッドハリケーンズ大阪(勝ち点)
今シーズン不調同士の対戦だったが,神戸の新型コロナウイルス発生で試合中止。そして,連戦連敗のレッドハリケーンズが不戦勝で初勝利。なんとも皮肉な結果となった。
埼玉ワイルドナイツ34-17東京サンゴリアス
今週だけでなく,シーズン通じて最高に面白いゲームが期待できるチーム同士の対戦。特にワイルドナイツは,新型コロナウイルスによる不戦敗がなければ,サンゴリアス同様に全勝となっていた実力のあるチーム。なんとなく理由は特にないが,プレー振りを見ている全体の印象からは,ワイルドナイツがやや有利か。
サンゴリアスが美しいトライの連取で序盤をリードしたが,ワイルドナイツが横綱相撲で盛り返し,最後に点差を開いたという展開。やはり,ワイルドナイツの実力はリーグNO.1だと思う。特に飯島氏のマネージングは,チームのあり方として理想的だ。それが,勝敗に直結している。
シャイニングアークス浦安22-21ブレイブルーパス東京
登り坂にあるシャイニングアークスに対して,古豪復活にかけるブレイブルーパス。勢いからは,シャイニングアークスか。
後半68分まで,14-14の同点。その後シャイニングアークスは,SOオテレ・ブラックのPGで3点リードしたが,31分に7番FL金正奎がシンビン。32分にブレイブルーパスがトライ&コンバージョンで,17-21と逆転。しかし,37分に,シャイニングアークスがトライ(コンバージョン失敗)を返して,22-21と再逆転して逃げ切った。がっぷり四つの戦いから,最後はシャイニングアークスがBKの差で押し切ったという印象。
ブレイブルーパスとしては,SOを筆頭にBKに冴えたゲームブレイカー的存在がいれば勝っていただろうが,人材不足を嘆いても仕方ない。NZから,スティーブン・ペロフェタ辺りを呼びたいところ。
スピアーズ東京ベイ41-20トヨタヴェルブリッツ
なんだか戦い方が似ている同士のチーム。つまりFWのごりごりした強引なプレーを基本に,パワーあるBKと優れたゴールキッカーで得点するパターン。いうなれば,南アフリカのクラブチーム同士の対戦に似ている。だから,勝つのはFWが優勢だったチームとなるので,一見した印象ではスピアーズか。
67分までは接戦となるが,最後はスピアーズがフィジカルの強さで押し切ったという印象。ヴェルブリッツは,姫野和樹やピータースティフ・デュトイらがFWにいて,BKもウィリー・ルルーという技巧派はいるが,やはりバーナード・フォリーのリードするスピアーズが,SOのゲームメイクの差でFWを上手く使ったと思う。
2月27日
ブラックラムズ東京12-30横浜イーグルス
実力差は少ないと思うが,さすがにSO田村優がいるだけで,イーグルスが勝つと思う。それぐらい,優れたSOがいることはチームの勝敗を左右してしまう。
イーグルスのアナマキレレイ・マフィがMOMの活躍をして,イーグルスが順当勝ち。ブラックラムズは,実力上位のチームと対戦すると見劣りしてしまう。
2.スーパーラグビーパシフィック
2月25日
ハイランダーズ19-34クルセイダーズ
けっこう良いゲームになると思う。でも,勝つのはやっぱりクルセイダーズだろうな。
期待通りに、66分までは,19-20とハイランダーズも競っていたが,その後クルセイダーズFBウィル・ジョーダンのタックラーを引きずる力強いトライでリードを拡げた後,さらに1トライ&1コンバージョンを挙げて,完勝した。
ハイランダーズとしては惜しい試合だったが,この差は簡単に縮まるとは思えない。
ワラターズ20-16レッズ
ここもSOにジェイムズ・オコナーがいるだけで,レッズの方が強いと思ってしまう。ワラターズは,カートリー・ビールの戦列復帰待ちか。
雨中のキック合戦かと思いきや,意外とラグビーをしていたが,最後はSOのキックの差が出た印象。スーパー刈り上げにしたオコナーは,一瞬80分になる前に蹴り出すミスかと心配されたが,アシスタントレフェリーの進言に救われた。
2月26日
ブランビーズ42-3ドルア
順当にブランビーズが圧勝するのでしょう。でも,ブランビーズタイプのBKで得点するラグビーは,ドルアみたいなセブンズのプレーを15人制にしたようなラグビーが,意外と苦手かも知れない。
ドルアは反則も多く,点差が開き,ノートライに終わったが,シーズン序盤は仕方ないと思う。ブランビーズは,この試合は今後の展開を占う上では,あまり参考にならないと思う。
ブルーズ32-33ハリケーンズ
ブルーズ12番ロジャー・ツイバサシェイク対ハリケーンズ12番ジュリアン・サヴェアのトイメン対決が面白そうなゲーム。総合力でブルーズ勝利か。
ブルーズは,FW力の差やWTBケイレブ・クラークのトライなどで,前半を24-14とリードし、後半も32-14まで差を拡げた。しかしハリケーンズは,WTBサレシ・ラヤシのハットトリックとなる連続トライと,ノーサイド直前のNO.8アーディ・サヴェアのタッチライン際を独走するトライで劇的な勝利を得た。前日のハイランダーズ対クルセイダーズに並ぶ,良いゲームだったと思う。
レベルズ3-28フォース
うーん,悪いけど弱い者同士が対戦して,どっちが勝つかを予想するのは難しい。なんとなくレベルズか?
と思っていたら,レベルズが次々と不要な反則をして,フォースSOリースジャン・パシトアにPGを決められて,いわば反則負け。ちょっとスーパーでない試合になってしまった。
2月27日
チーフス対モアナパシフィカ
残念ながら,この試合もモアナパシフィックの新型コロナウイルス発生で試合中止。早くモアナのプレーを見たい。
3.シックスネーションズ
2月26日
スコットランド17-36フランス
順当ならフランスが勝ちそうだが,最近のスコットランドは,イングランドを倒したようにかなり実力を上げているので,アップセットが十分期待できる。
もっと接戦になると期待したが,スコットランドがハンドリングエラー多発でだらしなく負け,フランスが完勝したゲーム。これでフランスは優勝にかなり近づいた。ちなみに,WTBはプノーではなくペノーと聞こえるし,CTBはフィコウではなくフィクーと発音していた。
イングランド23-19ウェールズ
イングランド有利と見るのが自然だが,ウェールズとの実力差が開いているわけではないので,結果はわからない。
ウェールズは,42分までに17-0とイングランドにリードされ,終盤追い上げたが及ばなかった。ブレイクダウンで負けたことが主因の,反則の多さが敗因となった。今週は,フランス,イングランドと順当に勝ち,番狂わせはない週となった。ちょっとつまらない気分。
2月27日
アイルランド57-6イタリア
アイルランドSOジョナサン・セクストンが怪我から復帰し,リザーブからプレーするので,格好のリハビリ用ゲームになりそうだ。イタリアは,どこまでアイルランドに対抗できるかで,勝つまでは無理でしょう。
もう想定以上の結果で,イタリアは2PGの6点止まり。アイルランドは9トライの57点。ジョナサン・セクストンも52分にジョエイ・カーベリーと交代して,順調に戦列復帰。3月12日のイングランドとの第一番に備えて、万全です。やっぱり,イタリアとジョージで入れ替え戦やって欲しいですよね。いや,この際だから,日本とやって欲しい??
4.スペイン38-21ルーマニア
ルーマニアにいてTV中継を見られる最後の試合。しかし,アウェイゲームのため,チャンネルが変わったことを知らずにいて,気付いたときは既に前半終了。なんとも間抜けな最後のゲーム観戦となった。
得点経過は以下のとおり。
5分,スペインがトライ&コンバージョン,7-0。
11分,スペインがトライ&コンバージョン,14-0。
16分,ルーマニアがトライ&コンバージョン,14-7。
21分,スペインがトライ&コンバージョン,21-7。
27分,スペインがトライ&コンバージョン,28-7。
前半,スペイン28(4T4C)-ルーマニア7(1T1C)
後半,ルーマニアの巻き返しが期待されたが,敵陣ゴール前に攻め込んでも,ハンドリングエラー,ブレイクダウンでの反則でターンオーバー,モールをつぶされたにも関わらず2回目停止の理由でターンオーバー,そして自陣からのキックがダイレクトタッチになるなど,どこかちぐはぐなプレーを連続して,時間を浪費しているうちに流れが変わる。
52分,スペインがPG,31-7。
58分,スペインがトライ&コンバージョン,38-7。
ようやくルーマニアの反撃開始。スペインは負傷する選手が続出。
63分,ルーマニアのトライ&コンバージョン(13番CTBの突破力),38-14。
69分,ルーマニアのトライ&コンバージョン(11番WTBの個人技),38-21。
さらにルーマニアが連続して攻め込むプレーが続く。残り時間から逆算すれば,この時点でトライを連取すればルーマニアの大逆転勝利の可能性があった。
77分,スペインがモールを繰り返し潰して,FWがシンビン。
しかし,その後のモールでターンオーバーされて,万事休す。
後半,スペイン10(1T1C1P)-ルーマニア14(2T2C)
合計,スペイン38(5T5C1P)-ルーマニア21(3T3C)
ルーマニアは,レフェリーとの相性が悪く,ブレイクダウンの争奪やタックル後のボールをリリースして再びアタックしたのを反則に取られてリズムに乗れず。一方,スペインの軽度の反則は見逃されるケースが続き,アウェイの厳しさを思い知らされる。ようやく反撃開始になったときは,時間切れだった。後半早々に得点できるか,またはあと10分あれば,ルーマニアが逆転できたゲームだった。
ルーマニアの残り試合は,3月12日のホームのジョージア戦,3月19日のアウェイのオランダ戦となった。オランダ戦は格下なので勝利が計算できるが,ジョージアにはホームでも苦戦必至なので,2023年RWC出場は微妙なポジションになっている。あとは,日本からルーマニアを応援することにしたい。ラレヴェデレ(さよなら),ルーマニア!
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