締切調整は駆け引きとかやめて本音ベースにさせてくれ

仕事において、社内外問わず、テキトーなスケジュールにて依頼されることは結構多い。

当然だが、依頼されたその仕事だけをやる訳ではなく、優先順位を付けつつ、他の業務も進めなければならない。

だが、相手と自分(自社)との間にはその仕事の話しか無い場合があるため、つい勘違いされてしまう場合もあり少々厄介だ。

ざっくばらんに話したい

「明日中に納品できませんか?」
「来週末くらいにはまとめといてくれるかな?」

通常では厳しいスケジュールの依頼であっても、無理して間に合わせることができたり、たまたま余裕があって早く終わらせることができる場合もあるだろう。

ただ、できたらできたで後々面倒くさいことになる。

そう。その厳しいスケジュールでも対応可能だと思われてしまって、自身の首を閉めることに繋がる場合がある。ひどい場合には、さらに厳しいスケジュールの依頼が降ってくる場合なんてのも稀によくある。

そのため、厳しい締切への対応は、断ることも含めシビアにならざるを得ない。それでも塩対応、無能だと思われないようにうまく調整を進めなくてはならない。

これは相手側も同様で、あえて厳しいスケジュールを吹っ掛けている場合もある。仕事を優位に進めるためだ。

依頼側、受ける側ともに、こんなところでも仕事のスキルが問われる。難儀なものだ。ざっくばらんに話せれば楽なのに。そのためには、まず信頼関係を深めるところから始める必要があるのは言うまでもない。

信頼関係を深めるために、関係を持った最初の内から適切な締切調整を行えるように予め整理しておきたい。

要件定義は明確に

一見すると締切調整の話から逸れるように感じるが、実はこれが一番重要だ。

いつまでにやるかを決めるためには、何を、どこまで、どうやって、といったような内容をできる限り具体的に決めておかなくてはならない。

要件が不明確な状態では、当然、適切なスケジュールを組むことはできない。その上、終わらせた後に、できていない、足りない、などのトラブルで追加稼働を強いられることにも繋がる。

特に、仕事あるいは大本のプロジェクトの目的は共有しておきたい。成果物ベースで話を進めていると、結果的に成果物が役に立たない物になってしまう場合があるため気を付けたい。

また、大本のプロジェクトのスケジュールが共有されていないと、ギリギリになってから納期短縮を迫られる場合が出てくるので、こちらも気を付けたい。たとえ追加料金や残業代をもらえても、そういった案件は往々にして割りに合わない。

要件項目は仕事毎に異なる上に、双方がその仕事に精通しているとも限らないため、協議した上で、しっかりと同意を得ておくことが重要である。

その期限、もっと伸ばせるのでは?

期限の捉え方は人それぞれだ。賞味期限を例に考えてみる。

冷蔵庫の中に、賞味期限が当日までの豚肉が残っていたとする。あなたならいつまでに食べるだろうか?
→私の場合は、賞味期限+3日までは許容できる。

次に、加工食品であるウインナーの場合はどうだろう?
→私の場合は、賞味期限+1ヶ月は余裕で放置できる。

商品によって、賞味期限の扱い方は異なるはず。人によっても異なるはずだ。それと同じように、仕事におけるデッドラインも扱い方が異なる。

仕事を依頼する側は、いくらかのバッファをみて締切を決めていることがほとんどだろう。そのバッファが+1日なのか、+1週間なのか。そこをいかに見極めるかが肝要である。

同僚など、カードを見せてもらえる相手であればすぐにクリアできる問題ではあるが、取引先などが相手の場合は、どれだけ余裕を見ているかを探るスキルが重要となってくる。

バッファ分を共有事項としてクリアにすることで、お互いにとって無駄の無いスケジューリングとしたい。信頼関係にもよるが、最悪いつまでに必要かの本当のデッドラインを共有できるようになると、双方にとって効率の良い状態であると言える。

ただし、進捗をこまめに共有しておかないと、トラブル時に面倒になることは自明であろう。

情報共有の難しさ

締切調整に限らず、仕事をする上で互いの情報を共有することは不可欠である。

その際、自分が不利にならないように共有する情報とその順番の選択は極めて重要になると同時に、相手側の情報をいかに引き出すかも重要である。

ただ、それは社会全体で見れば無駄そのものである。

もちろん機密事項のため共有できない情報もあるだろうが、駆け引きのための情報の小出しは、時間的にも、クオリティ的にもマイナスとしか思えない。

そういう意味でも、腹を割って話せる「お得意様」って大事ですね。


(追記)
↓ポッドキャストにて、もう少し掘り下げました。


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