「初めての人生の歩き方。――毎晩彼女と君にラブレターを」第335話：寒い日は疲れる。
「あなたがやり始めたことは、終わりまでやり続けることだ。そして結果を待てばいい」ルイス・キャロル
ご飯の時以外は家族とあまり会話をしていない日が続いている。
家に帰って、ご飯を食べて、ずっと部屋にこもって近々応募をかける「小説セラピー」のモニター第一号の冊子を作っているのだけど、これがなかなかうまくいかず、もう半月ぐらいああだこうだと頭を掻きむしっていた。
ようやく今日、見本ができた。
あとはおまけのアロマを彼女に作ってもらい、お礼状を書いて包んだら発送するのみ。
すごく緊張しているし、すごく不安。
その不安を分解すると、領収所はいるだろうか、とか、もしめちゃくちゃ注文きたらどうしようとか、本当になんというのかくだらないことばかりで、それでも不安を抱えようとするのだから、ぼくはとにかく言い訳をして、もしうまくいかなくてもいいようにしているのだろう。
努力をすればするほど言い訳を作りたくなる時がある。
ぼくは弱い。
だからいつも負けそうになる。
そんなときに支えてくれたのが家族で、そして家族のためにまた頑張ろうと思う。
夢は余裕のある生活の中で家族と一緒にまったりすること。
あれ、でも不思議だ。
なぜぼくは今その大切な家族をないがしろにしているのだろうか。
家族と一緒にまったりするのが夢なら、今すぐにでもできることじゃないか。
お金が欲しくて宝くじを買っていたのに、いつの間にか宝くじを当てることが目的になっているように、人は疲れたときに目的を見失いやすくなるようだ。
そういえば、そんな人を職場でたくさん見てきた。
思い返せば、ぼくは今その一人になっている気もする。
仕事に慣れるとつい手を抜いてしまう。
目の前のことに一生懸命になれなくなってしまう。
ぼくの悪い癖だ。
明日からまた気を引き締めていこう。
☆
きみと一緒に住む。
という長い間の夢を叶えたとき、
ぼくは本当にうれしくて、
たまにしかお泊りができなかったのが、
これからは毎日一緒にお泊りができるのかと思うと、
もう幸せすぎて死ぬかと思ったあの日、
今でも毎日思い出しているよ。
いつもありがとう。
きみのことを愛しています。
☆
初めての人生、きみは毎日どこかのタイミングで誰かに怒られている。
今日は食事中にママに怒られていたね。
それでもきみは毎日笑顔だ。
その調子だ。
その調子で調子に乗って、
人生を楽しんでほしい。
今日も頑張ったね。
明日はどんなことが怒るかな？
今年も、残り16日。
またね。
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