「初めての人生の歩き方。――毎晩きみにラブレターを」第454話:初めての潮干狩り
海の青さに、こころを染めたいときがある。
長田弘
(おさだ ひろし、1939年11月10日 - 2015年5月3日)は、日本の詩人、児童文学作家、文芸評論家、翻訳家、随筆家。
今日ぼくは生まれてはじめて潮干狩りに行ってきました。
彼女と娘の三人で行ってきました。
フィットちゃんという最近我が家にやってきた中古の車で言ってきました。とても楽しかったです。
海は広いです。そして青いです。とても冷たかったのが印象的でした。
冒頭で生まれて初めて、と言いましたが、多分嘘です。ぼくはきっと小さい頃に両親に連れられて行ったことがあると思っているのです。
なぜかというと、ぼくは当時海沿いの町に住んでいたからです。それにあんまりお金がなかったので、きっとぼくの両親はぼくを潮干狩りに連れて行ったことがきっとあると思ったのです。
でも、ぼくは忘れてしまっているので、行ったかどうか分かりません。とても悲しいです。だからこう言います。
行ったことがあるかの事実を正確に認証することは不可能ですが、記憶の中には一切の思い出が(かすかにも)ないので、いっそのこと「なし」ということにして、今日の潮干狩りを人生の初にしちゃおうか、と。
海はとても広かったです。ペロっと舐めてみるととてもしょっぱかったです。娘は寒い寒いと震えていました。彼女は開始二秒で「飽きた」と言っていました。
ぼくは水着に着替えて、もうほとんど全身が浸かるぐらいまで海に入って、手足で貝をまさぐりながら、ときおり目の前を通過するどこぞの誰とも分かららい女性の太ももを眺めていたのです。
とても楽しかったです。
貝はびっくりするほど取れました。
いま、砂抜きをしています。
明日食べようと思っています。
今日は半額のパック寿司を食べました。
とても美味しかったです。
あ、そういえば、海の中を漂っているワカメを一切れ食べてみたのですが、とてもしょっぱくて美味しかったです。おすすめです。緑色で透けていてきれいなやつがいいと思います。
頑張りすぎて筋肉痛になりました。
また来年も行きたいです。
☆
きみがいい。
きみと一緒だから楽しい。
どんなに高級な寿司だろうが、きみと食べるパック寿司にはかなわない。
ぼくは本当にそう思うんだ。
夏が来る。
ケンカして、別れかけた夏。
愛が燃える夏。
今年の夏は、きみを乗せてとおくまで行きたい。
生きている以上、平坦な道はないということを、きみの目を見てぼくは知ったんだ。
いつもありがとう。
言葉足らずだけど、愛してるよ。
もちろん、心から。
☆
初めての人生、思い出は残酷なほどに消えていってしまう。
両親はきっとぼくを自分自身以上に愛してくれた。
それなのに、ぼくは傷ついたことだけを鮮明に覚えていて、愛された記憶を忘れてしまった。
胸がいたくなる。
今日は父の日だ。
明日、ぼくは電話を掛けようと思う。
そうして十数年後、娘から電話が来るのかもしれない。
「私のこと愛していた?」
そんなことを言われないように、明日からも初めての人生を楽しもうと思う。
ちょっとまだ緊張してるけどね。
今日もありがとう。
今年も残り195日。
またね。
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