ジンベイザメのフィギュアのしっぽだけ行方不明になった

失くしたものは忘れた頃に出てくると言うけれど、タイミングがズレると例え見つかったとしても、それはもう必要ないことがある。

長男が大好きなジンベイザメのフィギュアのしっぽだけが行方不明になっている。タカラトミーから販売されている「アニア」という製品名の動物フィギュアは、それらを用いた動画と相まって爆発的に我が家を侵略している。テレビ放送はハードディスクに録画しており、「アニアが見たいです!」とリクエストが入れば、「かしこまりました! 少々お待ちください!」の流れも出来つつある。動画の中には、まだジンベイザメは出演していないと思う。だけど、長男にとっておそらく初めてハートを掴まれた動物が海遊館の巨大な水槽で見たジンベイザメだ。思い入れは強く、美ら海水族館のジンベイザメも観に行きたいとリクエストをもらっている。沖縄の離島には興味がある。ジンベイザメなら海遊館でいいやんと思いはするけれど、笑顔でワクワクした声で頼まれるとノーと言う理由がない。あと、2、3年経ったときにジンベイザメの飼育員さんになりたいという夢をもち続けているかは分からないけど、美ら海水族館に行くことが何かのキッカケになるかもしれない。ボクたちには可能性を増やしてあげることしかできない。もっとしてあげたいことはたくさんあるけれど、会社に勤めているとどうしても仕事中に一緒に過ごしてあげられない。子どもと一緒に出勤して、1日一緒に過ごすようなイベントがあればいいんだけど、今の日本じゃ難しいのかな。

ボクの父は、休日でもたまに会社から電話がかかってくることがあった。ほとんどが、後輩からの質問だったように思う。「それならこうすればいい」と電話で指示する姿がカッコ良いなと感じたことは今でも良く覚えている。父は留学時代の友人の家に連れて行ってくれたこともある。髭もじゃのデカいアメリカ人という印象しかないから、彼が日本語で話していたのか、英語で話していたのかは分からない。奥さんが日本人だった気がするから、ボクもいくらか話したと思う。父が何を考えて連れて行ってくれたのかは知らないし、多分暇なら着いてくるかくらいのノリだと思う。それでもボクにとってその記憶は非日常であり、30年くらい経った今も「父の友人のアメリカ人の家に連れて行ってもらった」と消えずに残っている。だから、ボクも子どもたちに非日常的な経験をたくさんさせてあげたい。同じくらい毎日も大切に過ごしてもらいたい。ボクに何ができるだろう。どこかでかくれんぼしている「ジンベイザメのしっぽ」がそのヒントなのかもしれない。

夏休みの断捨離イベントに重いミッションが追加された。

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yuji hirai
写真や旅のことだけじゃなく、今ボクが気になっていることをnoteに書いています!読んでいただきありがとうございます!