健康な状態で献血に行ったのに事前検査でNG! なぜ?
精度管理責任者の西片です。
みなさんは「献血」ってしますか?
簡単ですが献血について
僕は年に3回程度実施しています。
ランナーなので血液状態を把握する為、医療従事者として輸血や研究に使ってほしい為にやってます。
1回に400ml献血するので体に負担がかかります。
僕は基本オフシーズンに実施するようにしてます。
献血を実施する前に必ず事前検査を行います。
そこで血圧と血算8種を測定します。
血算8種とは
・白血球数
・赤血球数
・ヘモグロビン
・ヘマトクリット
・血小板数
・MCV(平均赤血球容積)
・MCH(平均赤血球色素量)
・MCHC(平均赤血球色素濃度)
この8つだけでも色々語れるんだなー 笑
この事前検査には基準があり基準を通って健康と認められた方の血液を採取して他の患者さんの治療や輸血に使われます。
供血者の血液に何か問題があったら当然受血者にも影響があります。
そのため厳しい基準を設けて事前検査を行っています。
実は僕はこの基準に引っかかり1度献血できなかったことがあります。
それは16K走を行って3時間後、献血に行って事前検査をやると・・・
看護師「今日は献血できません。」
僕「なぜ?」
看護師「白血球数が高すぎます。」
僕「いくつなの?」 ← 偉そう 笑笑
看護師「16000μLだよ。何やったの?」
僕「16K走りました」
看護師「それだ!今日はごめんなさいね」
白血球数の基準値は3500〜9500μLです。
つまり基準値の倍の数値!
ヤバくね。
この数値、白血病や骨髄疾患の患者さんで出る数値なんです。
がしかし、白血球数は強度の高い運動を行うと白血球の中の好中球とリンパ球という細胞が増加することがわかっています。
運動後は血算8種のほぼ全ての検査項目で運動前より運動後の方が高値に出ることが下記シスメックス社の報告書からわかります。
献血はお医者さんも看護師さんもいますし休憩スペースと休憩時間をきちんと設けてくれます。
行ってみたいけど不安という方は経験者と行くと安心です!
#臨床検査技師 #精度管理責任者#血液検査#献血