採血管について

精度管理責任者の西片です。

血液検査をすると数種類の採血管で採血すると思います。
「なんで何本も取るんだよ!」
と思う人もいるのでは。
それぞれにちゃんと意味があるのです。
(当たり前か)

左から
茶色:生化学(タンパクや脂質や酵素)
緑:遺伝子検査、血液ガス
紫:血算
黒:凝固
(※凝固は血液量と抗凝固剤の割合が9:1が基準になっていてこの割合が検査データに非常に影響を与える)
灰色:血糖、HbA1c

茶色は血液を凝固させて“血清“を使って検査をします。
他の採血管にはそれぞれ異なった“抗凝固剤“(血液を固めない)が入っていて“血漿“を使って検査をします。

僕は検査結果に疑問を持ったら様々な材料を使って最終報告するようにしています。
例えば肝炎ウイルス検査などの感染症項目は材料が違っても検査結果はほぼ変わらないので履歴も確認し最終報告しています。
Na,K,CLなどの電解質で異常データが出たときは採取日の確認、輸液の混入、他材の血漿混入を疑います。
まれにあるのがEDTA混入の生化学データ。抗凝固剤であるEDTAのキレート作用により電解質、ALP、鉄などが異常データを示します。
これを見抜けるかが非常に重要。

#臨床検査技師 #精度管理責任者#採血管#抗凝固剤#検体検査

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