運命のご縁

性転換手術から1年間くらいでしょうか。
地獄のような日々を過ごしておりました。

お風呂やトイレでダイレーターを抜くと、床が血まみれに…

トイレで血が止まらなくなったこともあります。

怖くて怖くて、痛くて。

それでも、作成した膣を保つためにはダイレーターを入れ続ける必要がありました。

夜に挿入する時には、なかなか入らず何十分もかけて無理矢理入れるのです。
激痛で毎日泣いていましたし、どうしてこんな思いをしなければならないのだろうと毎日毎日ずっと感じておりました。

死んだ方がマシと思うほどに辛い日々でした。

そんな時、当時働いていたマツエクサロンのお客様で何年も通ってくださっていたお客様が

こんな話をされました。


『この間ね、テレビで見たの。日本の方で病気で辛く、自分の力で生きていくことができない方が、スイスで安楽死をされたお話。家族の方と何度も何度も相談されて、最終的に家族の方は了承して、ご家族と一緒にスイスに行かれることになったのよ。ご本人もお辛かったでしょうけど、何よりそのご家族の方々がかわいそうで。
私は今は何も考えていない幸せそうなお婆さんに見えるかもしれないけれど、若い頃本当に苦労したの。お姑さんには座布団投げられて、お前なんか出てけーって言われたこともあったわ。主人がお仕事が減ってしまったときがあって、その時子供達は学校で1番お金がかかる時だったから働きに出たの。
人は見た目では分からない、それぞれに苦労をして今があるの。
だから大丈夫よ、ゆういずみさんもきっと大丈夫だからね。大丈夫なのよ。』

と。

そんな話をしたいと思わせてしまうほどに、ひどい顔をしていたのかもしれませんが、私がまさに死にたいと思っていた時にそのような話をされたので、鳥肌が立ちました。
まるで心の中を読まれているかのような、また神仏のパワーを感じるような。

そのお客様は本当に良くしてくださって、感謝しています。

お寺様の動画ばかり見ていたら、急に思い出しましたよ。
その方は、その座布団を投げられたお姑さんをしっかり最期まで面倒を見られて、お見送りされましたよ。
とても強く、そして輝いているお婆様でした。
優しさと強さが滲み出ている方でした。


それでは
また後ほど。

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ゆういずみ
私の記事をお読み頂きありがとうございます。現在美容の仕事をしていますが、コロナウイルスの影響を受け今後人に直接触る仕事は減っていくことが予想されます。今後の生き方の岐路に立たされていると思っています。私の記事で何かを感じて頂けましたらよろしければサポートをお願い致します。