【第2話】科学革命:大人の学び直し
元先生のもとを訪れた青年。
前回は科学のはじまりについて学んだのだった。
そして今回は神の世界の終わり、科学革命について話をしていこう。
青年
今回は科学革命の話ですよね?先生
元先生
そうですね。まずはキリスト教に反する研究結果をしめしたコペルニクスの話からしていこう。
青年
でた!地動説ですよね!
元先生
良く知っていますね。まずはもともと主流となっていた天動説の話を簡単に説明すると、地球が宇宙の中心で、他の天体が地球中心に回転しているという説になります。
これはキリスト教の世界観と一致するため、16世紀までは定説とされていました。
青年
が、違ったんですよね。
元先生
そう。計算が複雑すぎたのです。天体観測の結果、地球のまわりを天体が回る前提だと計算があまりにも複雑になりすぎて、未完成となっていた。
そこで、太陽を中心に天体が回る前提で計算すると、計算がシンプルになったのです。
青年
これですべて覆ったのですか??
元先生
いいえ、このコペルニクスの地動説も、あくまで神の存在を前提にしたものだったので、教会の批判を浴びないようにしていた結果、この地動説は完成することはありませんでした。
青年
教会の影響力はそこまで大きいのか…
元先生
コペルニクスの死後、地動説を確信に変えた人がいます。それがあの、ガリレオ・ガリレイです。
青年
ガリレオ!!有名人ですが、ここで登場していたのですね!!
元先生
ガリレオは自ら製作した天体望遠鏡を使って、今まで見えなかったものが見えるようになり、新たな発見をしました。
そして、その証拠をもとに地動説の説得力を増したのです。
青年
ガリレオ!よくやった!
元先生
しかし、ガリレオは教会から迫害され、科学革命を成し遂げることはできませんでした。
ただ、ガリレオのやってきたことは、後のデカルトやニュートンに影響を与え、科学革命となっていくのです。
青年
それほど、ガリレオの影響力は大きかったのですね。
元先生
そう。さらに言うと、
今までの科学者は、論理を論理で否定する、今時の言葉で言うと、論破してマウントの取り合いのような考察が中心でしたが、
ガリレオの登場以降、実験と観察による証明が中心となっていきました。これは、現代にも通じるところですね。
青年
では先生、いよいよ科学革命ですか?
元先生
その話にはやはり、デカルトとニュートンはかかせませんね。
まずデカルトですが、彼は「すべてのものは神が機械的に創った。すべてのものは機械的に動いている」というように考えました。これを機械論ともいいます。
青年
機械的…それでなにがわかるんですか?
元先生
そして、ニュートンは万有引力の法則を導きだします。
この、機械的という考えと、万有引力の法則により、地上も天上も同じ法則によって、機械的に成り立っていることがわかりました。
今までの考え方の枠組みが劇的に変化し、次の枠組みに変わったのです。
青年
それで、科学革命がおこったと…?
元先生
このコペルニクスからニュートンにかけての科学の成立を、科学革命といいます。
この17世紀の科学革命から近代がはじまると、科学史的にはされています。
青年
この科学革命によって、科学の常識が変わっていったんでしょうね。
元先生
地動説だけでなく、生物だと細胞の発見から遺伝、DNAの発見や、
化学では錬金術が原子・分子の発見により、化学変化の考えが進んだりと、
様々な分野で新たな発見により日々、科学の常識は変わっていっています。
青年
それが、科学の面白さですね!
元先生
もしかしたら、今の常識も新たな発見により覆るかも知れません。
そこが面白いですよね。
この科学を使って、世の中は便利にまわっています。
科学を知ってて損なことなどありませんよ。
青年
先生!もっと教えてください!
元先生
いいでしょう。
次は地球史について、なんてどうですか?
青年
地球史?あまり聞いたことありませんが
元先生
地球がどうやって誕生したのか、そして生物はどのように進化してきたのか。
それがわかると、これから先の未来も少し見えてくるかもしれませんよ。
地動説について知って、興味をもっている今ならちょうどいいと思います。
青年
いいですね!
教えてください。地球史について!
科学のはじまりから、科学革命を知り、
科学へ足を一歩踏み込んだ青年。
元先生と青年の会話は続きます。
またのぞいてみましょう。