見出し画像

【第3話】地球誕生:大人の学び直し



ここでは今日も、元先生と青年の2人が話をしている。

科学のはじまりから科学革命を学び、興味を持った青年は、地球史について話を聞きにやってきたのだった。

青年
先生、それでは地球史についてお話ししてもらえますか?

元先生
いいですよ。地球史では大きく3つの話をしていこうと思っています。
まずは地球の誕生。どのようにして地球が誕生し、今の地球となったのか。
次に生命の誕生。生命が地球上でどのように生まれて、続いてきたのか。
そして最後は生物の進化。進化のなぞについて考えていきましょう。

青年
地球の誕生、生命の誕生、そして生物の進化!生まれてから今までの成長過程を追っていくのですね!楽しみです。

元先生
これが地球史。地球の歴史ですね。
ではまず地球の誕生からですが、そもそも地球ができたのは何年前か知っていますか?

青年
何年前…!?
まあ、何億年も前だとは思いますけど、

元先生
いいですね。
正解を言うと、約46億年前になります。

青年
46億年か!覚えておきます!

元先生
その46億年前に、超新星爆発という、とてつもない大爆発が起こりました。
その大爆発の膨大なエネルギーがまわりの星間空間に影響を与えて、星が誕生しました。
地球も、最初はガスとチリだったんですよ。

青年
チリ!そんなゴミみたいなのが地球になったんですか!?

元先生
チリも積もれば山となる。と言いますが、チリも積もれば地球となる。ということだったんですよね。驚きですね。
このガスやチリが集まり、そこに重力の大きい場ができ、まわりを引き寄せて回転がはじまります。
それがやがて太陽系の原型となりました。

青年
規模が大きすぎて…
すごいとしか感想がでてきません

元先生
本当に。ビッグスケールですよね。
ガスやチリから星が生まれるなんて。
今のこの地球からは、想像もできませんね。
実は今のような地球になるには、太陽が必要不可欠でした。

青年
太陽か、太陽の熱…とかですか?

元先生
良い予想ですね。
太陽の内部では核融合というものが起こり、エネルギーを放出しています。その衝撃によって太陽に近いガスやチリは吹き飛ばされて、太陽に近い地球は岩石が主成分の惑星となりました。

青年
ということは、太陽から遠いとどうなったんですか?

元先生
地球と同じように、太陽から近い水星、金星、火星も岩石が主成分に。
太陽から遠かった木星や土星は、ガスが主成分の惑星になりました。
ガスは軽いので、遠くまで吹き飛ばされていったんですね。

青年
なるほど。地球も太陽からの距離が遠かったら、全然違う星になっていたかもしれませんね。

元先生
そうですね。ただ、原始の地球も今とは全然違いましたよ。
高熱のマグマの海でおおわれていました。

青年
マグマの海!!?

元先生
長い年月をかけて、重い鉄やニッケルは沈んでいき、軽い岩石などの成分が表面に上がってきました。
こうして、今の地球に近づいていきます。

青年
いきなり今の地球にはならないんですね。





元先生
少し話が脱線しますが、地球の誕生に、月の誕生の話は外せません。

青年
月の誕生…というと?

元先生
月と地球の主成分がほとんど一緒。
ということを知っていますか?

青年
月と地球が!?
月の誕生と関係しているってことは、
それってもしかして

元先生
実は、月はもともと地球だった。
という説があるんです。
ジャイアント・インパクト説というのですが、
地球が完成しかけたころ、地球に火星ほどの大きさもある、巨大な星が衝突しました。
その衝撃で飛び散ったかけらが集まって、
月になったそうです。
また、その時の衝撃によって地球が23.4度傾いたとも考えられています。
この説で、月の誕生と地球の傾きが説明されます。

青年
まさか、地球の誕生の話から、月の誕生の話が聞けるなんて思っていませんでした。




元先生
では地球に戻りますね。
マグマの海だったのが、重い鉄が中心部へ、軽い岩石が地表へあがっていくことにより、
地球の内側では、層のような構造ができあがっていました。
中心には核があり、その周りにはマントル層が対流しています。そしてその上に固まった岩盤でできた地殻が浮かんでいます。

青年
地球は青いっていいますよね?その地殻に海ができたのはいつなんですか?

元先生
海ができたのは、約40億年前と考えられています。そもそも、地球には水がありませんでした。
そこに、小惑星が衝突することによって大量の水蒸気がもたらされ、地殻ができたタイミングで冷えて雨となり、1000年にもわたって降り続いたといいます。

青年
雨が1000年も!
そりゃ海にもなるか。

元先生
その後、約30億年前に大陸が誕生します。
ウェゲナーによると、全ての大陸はもともとひとつであり、それがいくつかの大陸に分かれて移動したと考えました。
これを大陸移動説といい、最初の大陸をパンゲア大陸といいます。
この説は、マントル対流により地殻が移動するプレートテクトニクス理論によって、強化されました。

青年
大陸がパズルみたいに重なるってやつですよね。それは聞いたことがあります!
ハワイもだんだん日本に近づいてきてるとか!

元先生
よく知っていますね。その通りです。

青年
何億年もかけて、チリが集まり、隕石がふりそそぎ、雨が1000年続き、さらに大陸が動いて
今の地球の形になっていったんですね。

元先生
そう簡単に地球はできないということですね。
さぁ、では次はその地球に生まれてくる生物について、話をしていきますね。

青年
続きが気になります!
教えてください。先生!





地球の誕生について学び、
次回はそこで生まれた生命について考えていきます。

元先生と青年の会話は続きます。
またのぞいてみましょう。

いいなと思ったら応援しよう!