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子どもがホルマリン漬けに熱中する、フンボルト博物館

2019年9月、ドイツ・ベルリンの中心部にある Museum für Naturkunde(自然史博物館)、通称「フンボルト博物館」へ 。

ありきたりなエントランス

わたしは各都市を訪れるたび自然史博物館へ行っています。だからエントランスを入った直後、窮屈そうな恐竜や動物たちをみて「ロンドンやパリには勝てないなあ」って正直思っていました。

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でも実はそんな生半可な自然史博物館ではなく。
展示室を進むごとに、でてくるでてくる、心臓のきゅっと鳴るようなリアリティあふれる展示たち。

蛇の捕食のホルマリン漬け

ホルマリン漬けを目一杯に並べただけの大きな展示室。一般的な体育館くらいの広さに、右から左、前から後ろまでホルマリン漬け。

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いわゆる魚だけではなくて「ネズミを捕食する過程で窒息死した蛇」まで。

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染色体異常でうまれた動物

進化に関する展示室では、染色体異常で奇形に生まれ育ったラットや動物が複数展示されていました。

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なぜひとは、それをネガティブに捉え、怖いとおもうんだろう?例えばもしこのnoteの写真を直視できないひとがいたら、どんな感情からきているのでしょうか?

光を通したコウモリの血脈

ガラスの展示台には、コウモリや鳥が広げて置かれ、まじまじとその様子をみることができます。下から覗くと、血脈がライトに透けて、くっきり。

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剥製の制作プロセス

剥製・模型の展示室には、皮を剥いで中身を取り出し綿を詰めて成形するまでの標本の制作プロセスが。

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正しく描き、伝える

進んでみるとこの博物館は、現実に基づいて丁寧にストレートに描き、リアリティをもって伝えることを追求した深い学びの場でした。
たとえ直視したくない、ネガティブに捉えられがちな内容でも、詳らかに嘘をつかず並べてみせるその姿勢は圧巻で、感動してしまった。
種の多様性や長い歴史をみせるようなマクロ的なダイナミズムを表現する自然史博物館はもちろん素晴らしいけれども、こうして見逃すようなリアルを伝える展示には、多いに気付かされ、己を試されるような緊張感がありました。

そして、キャッキャとはしゃぎつつも真剣に、自分の背丈ほどもある大きな魚のホルマリン漬けを指差す小さな地元の子供たち。
この姿勢がドイツの医学や生物学、デザインの発展を象徴しているなと。

ベルリンにて、必見です。

あとがき

記事の最初やツイートに【グロ注意】みたいなのを書くのがマナーかな、とも思ったのですが、そんなオブラートのない世界をみたからこそ、そのまま載せたいなとおもって、写真を載せました。生理的に受け付けないことを否定するわけではないので、気分を害した方、ごめんなさい。


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