調べにくい世の中
美味しいケーキを探している。
今月誕生日を迎えた私と、来月誕生日を迎える友人とで、とびっきりのケーキを食べて祝いっこしようと企んでいるのだ。
「とびっきりのケーキ」なんと甘美な響き。
わくわくしながらSafariやTwitter、スイーツ通のブログを漁る。たしかにたくさんケーキ屋さんは出てくる。たくさんの答えを目にしながらも、親指のスクロールは止まらない。だってどこかで気づいている。背後に潜む「ビジネス臭」を。
わたしが小学生の頃、「ネットリテラシー」という言葉が盛んに言われ出したように思う。コンピュータのテストでもリテラシーと書かされたし、先生には、インターネットの情報は鵜呑みにしてはいけませんと、再三言われた。でもその当時、わたしはその言葉をあまり深く信じてはいなかった。信じないわけではなかったけど、インターネットを信頼していた。だって最新の情報が載っているし、綺麗な写真も出てくるし、すぐに知りたいことが出てくるし、調べ物するならインターネットがいちばんだ!と。
いま、インターネットを開くと、出てくる出てくるまとめサイトアフィリエイトサイト。悪いってことはないけど、引き込まれてじっくりと読んでいた記事が宣伝だったときのがっかり感は半端ない。宣伝かい!ってiPhoneベッドに投げちゃう。
そんな経験を繰り返していると、嫌でもネットリテラシーは高まって、そんじゃそこらの記事は信用できなくなる。なかなか美味しいケーキには辿り着けません。やっぱり口コミに勝るものはないのかな。
でもそもそも「美味しい」という曖昧で共有できない感覚を求めることが難しいなと。味覚分野でAIが発達したら、「あなたにオススメのケーキ」を教えてくれる未来も待っているのだろうか。うわ、まず!っていう経験も悪くないのだけど。でもやっぱり美味しいものを。美味しいケーキを。都内の美味しいケーキ情報をこっそりお待ちしています。
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