5月11日
東京の高級住宅街に突如現る平屋、それがそまちゃんたちの家だ。私が来る頃みんなで草刈りをしてるよとは聞いていたが、家の前には草どころか葉付きの大きな枝や竹がワッサーと重なっており、その奥の大きな夏みかんの木の向こう側で、そまちゃんの夫M氏が隣人Iさんと庭の草刈り及び剪定をしていた。
つなぎの作業服に安全靴を履いた長身のM氏、枝切り鋏を持って歩いている姿は完全に業者だった。違うけど。どうやら近所の人んちに生えてる木も、頼まれて整えていたらしい。
家に入るとそまちゃんとF君が出迎えてくれた。F君、私をみても泣かなくなってる。そして立ち姿がさらにしっかりしていた。
お昼になったら唐揚げパーティーしよう、とそまちゃんは大量の唐揚げを下準備していてくれていた。そのうち近所のお姉さんも来て、2人でジュージュー唐揚げを揚げ始めた。
この家は人の出入りが激しい。近所の小学生が普通に出入りしていたり、差し入れを持ってくる人があったり。そしてシーズンごとにご近所さんや仲間を集めて催し事をしている(流しそうめん・サンマパーティなど)。昭和に生きたことはないが、非常に昭和っぽい。だがここは令和の東京、そして高級住宅街のド真ん中なのである。
家のまえでF君、娘と一緒に、切られた竹や葉っぱで遊んでいたら唐揚げが出来上がったようだ。見るだけで興奮する、無限唐揚げ。草刈りをしていた2人も家に一旦戻り、畳の部屋にちゃぶ台を二つ並べて、みんなでいただいた。最高に美味しかったし、大勢で食べて心身共に満たされた。
今日ここに来た理由は他でもない、文フリの打ち合わせであるが、なんだかもう多幸感で眠くもあり、今のところ、ただ飯を食いにきたやつでしかない。
結局、草刈りで疲れ果てたM氏が子供達をみてくれている間に打ち合わせのつもりが昼寝をしてしまったりして(あまりにも申し訳ない)、一ミリも進むことなく夕方になってしまい、急遽泊まらせてもらうことに。
お夕飯をいただき、興奮でなかなか眠らない子供達と一緒に寝落ちしてしまいそうになりながら、やっと大人だけの時間が訪れたのは23時。
真面目に作業するぞ!とキーボードをカタカタやりだしたが、気づけばそまちゃんと酒を飲みながら、お互いのパートナーとの小話で盛り上がっていた。そまちゃんとは、お友達と呼べる関係性になってからは2年程しか経っていないので、知らないことが山ほどあるのだ。「作業しないなら2人で居酒屋に行きなさいよ」と、締切間近のお仕事のある&お疲れのM氏から冷ややかな目線を送られながら、2時過ぎまで打ち合わせという名の親睦会をして、寝た。結局飯食って昼寝して、酒飲んで寝ただけである。