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【社会人リケジョの新方程式#7】育児と仕事のトレードオフ
リケジョのみなさん、こんにちは。はじめましての人はプロフィールからどうぞ。
両立にどんなイメージをもってますか?会社に働いてるママさんもいるし頑張ったら両立できるんでしょ。子供好きだし、大丈夫なんじゃない?というのが独身の頃の私のイメージでした。
なんかちがうんじゃないの?って気づいている人も最近はいるかもしれませんね。
実際やってみると、両立でキラキラ輝くって、
寝不足で仕事に追われた母親が眩暈で目がチカチカしてるのを「ふふふ、、私の世界キラキラしてるわ。。」って言ってるやばい状態のことなんだなとわかります。
略すとこ間違ってます。
正しい育児量
こちらのまゆみっこさんの投稿が定量的に説明してくれてるので引用させていただきます。ドラゴンボールの例えがすごく秀逸!!
・おむつ替えなら、1日5回替えるとして×365日×3年=5,475回 替える
・ご飯・スープを零すのが、1日2回ある×365日×3年=2,190回 床を拭く
・自分が寝おち寸前or寝落ち後に、水やら牛乳くだちゃいが1日3回×365日×3年=3,285回 叩き起こされてベッドから這い出す
もう、量がね想像と全然違うんですよ。時短の人早く帰って子供とご飯食べて絵本でも読んで楽しくすごしてるんだろうなぁ、羨ましいと毎日2~3時間ぐらい残業してる私は思ってました。
これから母になって両立したいと思ってる私ですら正しく理解できてなかったのですから、同僚の男達は全く想像すらしていません。
私は装置のメンテナンス業務で例えています。
仕事が終わったあとその後一晩中3時間おきの定期メンテナンス業務です。だんだんと定期メンテナンスからトラブル対応業務になって、あれ?今日1回もアラームならなかったなーとなるまで、うちの子の場合は1年半、一晩中眠ることはできません。メンテナンスは3分で終わることもあれば1~2時間原因を探していることもあります。「E02 ミルク」という表示機能ははじめはついていません、異音から原因を探るのみ。頻繁にトラブルが起きなくなって、正確なエラー表示が出て業務に耐えれる装置になるまで3~4年はかかります。
これは一例なので自分の言葉で語っていただけばいいと思いますが、こんな感じで説明すると「時短楽そう」から「時短やべぇ」に認識を変えてもらうことができます。育児をしたことある人にはぷぷっと笑ってもらえます。
よく寝る、寝ない、よく食べる、食べない、激しく動く、おとなしい、子供によって違うので、寝不足で悩んでたり、腰痛で悩んでたり、悩みは人によって違いますが、総育児量の認識は過小評価の傾向があります。赤子の笑顔で癒されても寝不足も腰痛も解消しません。
働く母になった時は自分の状況を定量的に説明して理解を得ましょう。
両立ではなくトレードオフ
私は両立という言葉が嫌いです。両立という言葉には、仕事に迷惑をかけるな、育児はちゃんとしろ、俺たちに迷惑をかけるなという男性社会の思考が入っているようにおもいます。子供が生まれたときに両立してねと言われる男性はほとんどいません。
(ここを覗いてる若い男性!子供が生まれたときに残業ばかりしていると一生恨まれますよ。残業のほうが楽だってもうばれてますからね。)
両立は存在しません。仕事量と育児量はトレードオフです。
普段のエンジニアリングでは、パワーを上げたければ、重量が増え、軽い新材料を使いたければコストが増え、トレードオフの中で最適解をさがしていますよね。
すべての条件を100%両立する既存の物理法則を無視した新法則が通常見つからないように、仕事成果量100%維持した育児との両立も存在しません。
育児量は子供の年齢が上がるごとに減っていきます。育児量が下がって仕事の成果量のほうが上回る状態になった時、黄☆の理想復帰ポイントで復帰したいところですが、残念ながら保育園は激戦なので紫☆の現実復帰ポイントの0歳何か月かから申し込まないと入園できません。
理想と現実、黄☆と紫☆の間の期間は苦行期間になります。
しかも、緑の評価予測線を見てもらえばわかるように、苦行に耐えても成果は低いので会社での評価は上がりません。亀仙流の修行のように重い甲羅を脱いだあとぴょーーんと飛べるように評価が上がるならまだ救われるのですが、諸行無常を感じる苦行です。育児量が多い時期に仕事の成果が出ないのは当たり前です。評価が悪くて、できない自分を責めないように。育児業のほうは着々と育って成果が出ていると思います。
極まれに苦行を感じないワンオペ育児もフルタイム復帰も全然平気両立楽勝!と言ってるワーママもいますが、その人はアスリートです。できるって思いこまないで世界新記録が切れるか!と言ってるトップアスリートです。もしまわりにいたら「あなたならできる!」といって突っ走らせてあげてください。これができるのは健康や睡眠をトレードできる鉄人のみです。心技体に優れたトップアスリートワーママのみが同等の評価を得ることができます。
評価ではなく理解が欲しい
こちらは諸行無常の苦行をしているのに同僚や上司から「時短は楽」だの「時短は感謝しろ」だの言われると辞めたくなります。周りの理解は必ず必要です。
「頑張ったら両立できる」と思っている上司の下だと苦労します、さっさと異動したほうがお互い幸せになれます。
「両立大変だから、仕事ならいくらでも調整するから、だから辞めないで」と思っている上司の下でしか働けません。上司に子供がいるとかいないとか、共働きかどうかは関係ありません。子育ての状況に理解があるかどうかです。
仕事の”量”を調整するんですよ。時間だけ短くしてもさらに追い込まれるだけです。時短制度と調整する上司はセットで必要です。
両立でキラキラの弊害
両立でキラキラ輝くと思ってたのに、こんな24時間ブラック業務だったら、母親業はやめれないし、仕事辞める人続出するのは当然じゃないですか。
同僚も「お前がキラキラ輝くために助けたくない!」って思うのもあたりまえじゃないですか、私だってそう思いますよ。
仕事を失いたくないのでやりたくない苦行をしているだけです。
子供を産んで働けば人生が輝くわけではありませんし、子供を産まなければ人生が輝かないわけでもありません。
今回は育児と仕事のトレードオフ関係についてでした!
#note大学立夏のスタディ祭 #女性の社会進出 問7に参加しています。