【社会人リケジョの新方程式#5】辞める理由その2「夫の転勤」
はじめましての人は自己紹介からどうぞ!
今回は女性エンジニアが辞める理由第一位の「夫の転勤」について。これは本当に多いです。残念ながら解決策も回避策もいまのとこなく、本人のやる気や能力と関係ないところで辞めなければならない女性エンジニアがたくさんいることをどうか知っておいてください。
会社が転勤を内示するのは一か月前、早くても二~三か月前あたり。
引っ越しの準備して、仕事の引継ぎして、子供の転校先探して。。と最優先の事項をこなすだけで精一杯。
空いてる保育園を探して転職活動をして、、は後回しになります。
「認可保育園の申し込みは前年の秋なのに空いてるとこなんてない。ニッチなエンジニア専門職も全国どこにでもあるわけでもない。ましてそこに企業型保育園があるとは限らない。小学校は何時に帰ってくるのか、学童はあるのか?」と絶望します。
海外転勤だったりすると絶望度はさらに高まります。
育児の制度が何もなかった半世紀近く前に米沢富美子先生は「大学は世界中どこにでもある!」と3人のお子様と世界中回ったとたしかご著書にありましたが(もうすごすぎて確認する気力もなし。。(笑))
それができる研究者の母親、日本に何人いるのかな。。
夫が単身赴任してワンオペ育児しながら働いてる母親もいるという意見もあるかと思いますが、それはセキュリティソフト入れなくてもパソコンできると言っているのと一緒で脆弱性の上で、今はかろうじて動いているだけ、もしくは見えないところに強固なバックアップ(実家等)があるのでしょう。
どうして夫が赴任先に子供を連れて行って、母親が一人残るという選択肢が一般的にならないのでしょうか?
それは母親の仕事のほうが脆弱性にさらされても仕方ないと、社会が、配偶者も、そして自分自身も、軽んじているからにほかならないのでは。
インド人の同僚が単身赴任になり
「インドに単身赴任ってコトバないのよ!」
と怒っていたのを思い出します。インド人夫婦は日本の同じ会社で働いていましたが、夫は地方転勤、異国で幼い娘とワンオペ育児をしていた同僚は疲れ切っていました。ほどなくして二人ともやめて国に帰りました。
転勤問題は昔からありました、ありましたが私も自分が直面するまで見えないふりをしてきました。
その結果私自身も夫の転勤で職を失いかけたことがあります。私は前回はなんとか拾ってくれるとこがあって職を失わずにすみましたが、次は働けなくなるかもという常に不安定な状態です。
コロナの影響で、エンジニアも装置の操作のオンライン化が進み、完全ではないですが在宅でできる仕事が増えました。IT系企業ではオフィスを撤退して完全在宅をしているところもありますね。とても羨ましいです。
このまま転勤は不要不急で場所にしばらなれない働き方が進むようにおねがいしたい。
工学部の女子学生が圧倒的に情報系研究室希望が多いのはIT業界の勢いの影響ももちろんですが働きやすさまで計算しているからかもしれません。20代は男女ともに子育てに関わりたい、育休をとりたいとおもっている割合が多い新しい価値観の世代です。
働きやすさ > 仕事の面白さ です。
女性が働きやすい社会はみんなが働きやすいという言葉は10年以上前からありました。働く母がずっと訴えてきたことを無視し、古い価値観の転勤・単身赴任を放置した結果、若い人材まで流出していることにいいかげん気づいてください。
今回使った20年後に死語になってほしい言葉リスト「転勤」「単身赴任」
↓今回提唱する方程式 転勤は不要不急 また次回をおたのしみに!