England の学校 ざっくりした種類
なんとなく、モノを書きたい気分なこの頃なの。
ますは自己紹介。氏はシカクラ。
東京都下出身、現在イギリスでノマド中。
上野の某大学(台東区上野公園12-8)で附属高校から音楽教育学で博士まで。高校では長唄三味線第一期生。
長唄三味線を弾いて唄ったり教えたりする人で、かつMusic Technologyの先生。
イングランドで、音楽主体のSTEAM教育(Science, Technology, Engeneering, Arts, Maths)を提供する会社に勤めて、南はCornwallから北はNorth Tynesideまで(つまり全国各地)の恵まれない地域の小中学校で教えている。年間一人で多分100校くらい、今6年目。レッスンも作るし、プロジェクトマネジメントもする。ビデオ編集もする。これまで、小中学校から大学まで日本、フランス、ドイツ、オマーン、香港、タイで教えてきたよ。エヘン。
と言うことで、この流浪の教員生活の見聞録を書こうかなと。
誰に求められたわけでもないけんど。
先に断っておくと、私が行く地域や学校は、イングランドの中でも社会、経済的に置いてかれている地域なので、英国教育留学!とかの目的の人たちに有意義な情報にはなり得ないでしょう。
Englandの学校の種類
ー Mainstream, Special School, PRU
大きく分けて3種類と言えるでしょう。そこに公立扱い、私立など、また、アカデミー経営など細かく区分はどんどん分かれますが。
Mainstream - 一般小中学校
いわゆる日本で言うところの公立私立の普通校です。State School(公立扱い)と、Public School(私立)があります。
Englandの学校の興味深いところは、State Schoolでも、補助で成り立ってはいても、国や地方自治体がその運営を管理しているわけではなく、学校やまたは学校法人が独立して経営を行っているところでしょう。なので、教会やモスクが運営している学校というのがあります。
C of E と名前がつくのはChurch of Englandの学校、RCはRoman Catholic、 そんでもって、コーランの一文が名前になっているムスリム系の学校もあったり。
信徒でないと入れないというわけではないようですが、学校によっては昼食の前のお祈り、集団礼拝が毎日ある所もあるので、まぁ保護者は承知で入れるんでしょうと。
地域によってはC of Eの学校でも多数派はムスリム、なんて所もあったりします。教会の名を冠しているから必ず礼拝やお祈りがあるというわけではないので、中々興味深いです。
小学校ですと、学校の規模にもよりますが1クラスだいたい30人前後。担任の先生と教育助手が少なくとも一人(例外はあるけど)。教育助手には教員免許はいりません。学年1クラスから5クラス、あるいは複数クラス混合など、この辺りは別に書こうかな。
Special School - 特別支援学校
いわゆる日本における特別支援学校と同じようなものと想像してもらって大きな差は無いと思います。肢体不自由や知的障害、自閉症など、専門で分かれている学校もあれば、大人数の学校でクラスでの障害の違いであったり。聾学校、盲学校もこの区分に入ると思いますが、教えたことがないので内情は分かりません。1クラスは大体4人くらいから10人前後。担任の先生に、教育助手だったりヘルパーだったり、障害の重度によっては1対1で補助がついてる場合もあります。National Curriculum に沿う必要はないので、各校独自の方針で教育しています。といっても、基準として沿ってカリキュラムを立てているところが多いようです。
PRU (Pupil Referral Unit ) & Alternative Provision
英国独自で、日本には公立では一般的でない学校だと思いますが、つまりは問題児のための学校で、いろんな学校を退学にされた後の、少年院行き一歩手前の最後の砦。
ここを退学になったら、もう公的教育機関の助けは得られません。
特別支援学級と同じく少人数制、日本における小学1年生のYear 1から高校まであります。Year 1でそういうところに送られるという子どもとなると想像つきませんが、だいたい先生の首にナイフ突きつけて脅しただの、盗み、暴力、薬物などが理由。
多くの場合、発達障害児であったり、鬱病で薬を処方されていたり、里親のところから通っていたり、そのすべてであったりと複雑な背景の子どもたちです。
ここからMainstreamの学校に戻ること、社会に適応することが目的なので、先生たちは本当に切実だし、聖人のような人たちで、ある意味荒れた地域の公立の中学校よりずっとけじめに厳しく、教えるのに嫌な思いをしたことはないです。もちろん学校側は、訪問者にそこまで重度な問題のある子たちに会わせはしないとは思いますが(Touch Wood)。
PRUやSpecial Schoolの子どもたちの送迎には地元のタクシーが雇われます。その予算は国の補助があるとはいえ地方自治体からなので、なかなかの出費。同時に地方のタクシー会社には大きな収入源なので、地域に還元はされてるというかそれで経済が回っている部分もあるのでしょう。
てなわけで、ざっくりしたイングランドの学校の種類でした。
次は、じゃあ学校の発達支援補助にどんなカテゴリがあるのか、学年はどう分かれてるのかとか書こうと思います。
って今思うだけ。全然違うこと書くかも。
ばいちゃ!