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就職活動から学んだこと「就職活動が人生のすべてではない」

内定がないまま区切りをつける就職活動。約2年間の中途半端な就職活動でも、学んだことがないわけではなかった。

ここからは私の個人的な意見である。

就職活動が人生のすべてではない

私が就職活動で学んだことは、「就職活動が人生のすべてではない」ということだ。活動を通して学んだことが、その活動を否定するような内容だと少しおかしいかもしれないが。
就職活動が重要でないということではない。精神を病み、人生を捨てたくなってまですることではない、ということだ。「将来の自分」のための就活が、「今の自分」を殺しにかかってくる、私のした就活はそんなイメージだった。

就職活動が人生のすべてではない。」

これは実は、私が就活中に採用担当の方からいただいた言葉だ。

その方は、採用担当としてはあまり言ってはいけないのだろうけれど、とためらいながらもまっすぐにこの言葉をくれた。去年の秋、面談中に私が堪えきれず泣いてしまったときだった。
当時はこの言葉に救われながらも、「それでも大学卒業して就職できるかできないかで人生が大きく変わるじゃないか」と、冷静な私が反抗していた。

このころ、私は精神的にかなり疲弊している状態だった。夜は泣きっぱなしで眠れないことが多く(赤ちゃん?)、好きなことを楽しめない日が増え、原因不明の体調不良が続いていた。

そんな日々を過ごすうちに、「どうして自分はこんなに苦しんでいるのだろう」と思うようになった。何のために就活をしているのか、自分が幸せに生きていくためではないのか、ではなぜ自分は今笑えていないのか
就活の目的と現在の自分の姿が矛盾していて、就職活動と社会、それと自分に対する不信感が積もっていった。

その状態が何か月も続き、気づけばもう4年生の2月に入っていた。私は4年生の2月頭まで選考を受けており、その時もこのまま新卒カードを捨てたら人生が終わる、という気持ちで日々を過ごしていた。

なんとなく吹っ切れたのは、3月に入ってからだと思う。
結局時間が解決してくれた。いや解決まではいっていない。
キャリアセンターの方に何回も就活をやめることを提案されたにもかかわらず、地を這ってでも活動を続けたのは、自分のプライドを守るためだった。
苦しい、やめたい、と思いながらも、まだ新卒で入れるチャンスがあると思うと、やらなければという気持ちになるのだった。
しかし時間が過ぎれば、必然的に新卒入社は無理になるし、それなら急いでも急がなくても同じだ。
この日を待っていたのかもしれない。もうずっと就活を中断できるきっかけを探していたのかもしれない。

ようやく、自分の生き方が見えてきた気がした。
今までは多くの人と同じ道を人より息切れして走ってきたような人生だった。
本当はもっとゆっくり、マイペースに生きたかったのかもしれない。

今でも就職先がないことに焦りは感じているし、どうしてみんなと同じようにできないのかと自分を責める気持ちもある。

でも、大学3,4年生のときに就職活動に人生をかけなくてもよかった。自分の感情の全てを、就活にふりまわされなくたってよかった。就職できた人は、もともと優秀か、要領がよいか、何か就職活動に有利な能力と魅力を持っていて、私ほど身を削る必要がなかっただけだ。

「就職活動が人生のすべてではない」
今やっと、この言葉を綺麗に受け入れられる気がしている。


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