お前は今まで行った京都旅行の回数を覚えているのか? SECOND
お風呂にもしっかり浸かったのに、なぜだかあんまり眠れずナチュラルハイで迎えた二日目。
多分コーヒー飲み過ぎですね。
昔、時代劇系のお芝居ばっかりやってた影響で浴衣はサクッと着られるのだよ。
ただ、帯結びを凝ると少し時間がかかる。ちなみに今日はカルタ結びというシンプルでぺったんこな結び方にしたよ。後ろ姿の華やかさには欠けるけど、とにかく楽ちんなのよね。
電車を乗り継ぎ、日傘をさして目的地に向かっててこてこ歩いていると、小さな美容院の前を通りかかった。
開店準備で出てきたおばちゃんに「かわいいなぁ!!!」とすごいフルパワーで声をかけられた。一瞬自分のことだとは思わずにスルーしそうになってから、「あっ私か!」と気づいて立ち止まった。おばちゃんが寄ってきた。
「自分で着付けたん? ええやん! 帯もシンプルで! これ、ここにレースとかかけたらもっと可愛いんちゃう? ええなぁ!」
大きな声でめちゃくちゃ褒めてくれた。気分良い〜。褒めてくれたことにお礼を言って、再び目的地へ向かって歩き出す。
しばらく歩いて、今回の京都旅行の目玉の一つと言っても過言ではない『東映太秦映画村』に到着!
ここからSOT(スーパーオタクタイム)となりますが、しばしお付き合いください。
よろしければゲゲ謎をご覧になり「ゆんゆんはこういうのが好きなんだなぁ」と思ってください。今、アマプラで観られるので。グロいのが無理でなければ是非。
ここで迷った。
先に水木の座敷牢飯の整理券を発券に行くか、妖怪村ラリーの用紙を手に入れるか。
うーん、と悩んで、こうした。
座敷牢飯の発券に行くと、27組目だった。
販売数が限定なのは知っている。だが、具体的な数までは周知されていない。仮に30食限定だとするならば、ワンチャン可能性はある…か? と考えた私は、とりあえず発券した。順番が来たら電話で呼び出してもらえるっぽいから気長に待とう。
よーし、妖怪村ラリーを始めるぞ!
用紙に書かれたキャラクターたちの証言と村内マップを照らし合わせながら、スタンプの場所を絞り込んでいく。
これ夜に見たら泣いちゃうと思う。精巧に作られすぎ。バチバチに朝でよかった。
外に出たら、今度はこの妖怪に遭遇。
水木とゲゲ郎が夜の墓場で酒盛りをする、印象的なシーンの再現セット。二人のやりとり、新幹線でうるっときちゃったんだよな。
ウロウロしていたら蝦蟇の油売りが始まるというので、せっかくだから見物してみることに。
前に映画村に来たときは、来るのが遅すぎてギリ忍者ショーは観られたくらいで、他のものはほとんど観られなかったんだ。
蝦蟇の油売りって、要はインチキの薬を売りつけるアコギな商売なんだけど、それが一種のショーみたいなのよね。
面白かった〜。フリとオチがわかりやすくて好き。普通に声出して笑ってしまった。
そして、今度はこの背中側にある中村座でチャンバラショーが始まるという。
実は、前回観た忍者ショーがとてもよかったので(「京都ゆんゆん日記。4.5」を参照されたい)今回も絶対に観ようと意気込んできたのだが、どうやら休演中らしくがっかりしていた。が、そういえばチャンバラショーは初めてだから観てみようかなと思い、劇場の後ろのほうの座席に座った。
沖田総司 vs 不逞浪士からの、沖田総司 vs 岡田以蔵。短い時間だけど、やはりこの道のプロなので見ごたえが違う。基本に忠実な、渋い殺陣からしか得られない栄養がたしかにある。
このショーのあと、お客さんの中からやってみたい人を数人募って舞台上でやってもらうというコーナーがあった。
こういうのは経験者がやっちゃだめかなぁとも思いつつ、どんなふうに教えてくれるのか興味があるし、あの大きな舞台でチャンバラやれるのは楽しいだろうなぁ…と思って、挙手してみた。ら、選ばれた。きっと見た目が派手だったからだと思う。
他3人の一般の方と一緒に舞台へ上げてもらう。
基本的にちゃんと練習させてもらえるのは一人目だけ。マジか〜と思ったけど、手数は大きく二手。さすがに初心者でも見たら覚えられるってわけ。しかし間に鍔迫り合いがあったり、一度距離をとるなどの動きがあるので、結構戦ってる感のある構成だ。考えられてるなぁ〜と感心した。
一人目、修学旅行生の男の子。
二人目、私。沖田総司役の方が撮ってくださった動画もあるのだが、一旦抜粋した写真だけここに載せる。
この鍔迫り合いのとき、観ているお客さんへのサービスなのだろう、説明されていた段取りと違うことが起こった。ここでは具体的に言及しないが、色々なことが頭の中を駆け巡ってしまった。動画だと私が戸惑って苦笑いしているのが確認できる。
実は刀を握ること自体久しぶりでかなりドキドキしていたのだけど、まあまあ決まったわ。浴衣でやるべき動きではなかったけど(脚はだけすぎ)。
私のあとのお二人にもそれぞれ段取りと違うことが起こっていたので、やはり「二人目以降は段取りどおりやらない」という段取りが存在しているようだった。しかし怪我やアクシデントもなくホッとした(どこ目線?)。
すべて終わって劇場の外へ向かって歩いていると「かっこよかったです」と声をかけてくれた女性がいてほっこりした。私も楽しかったし、客席も沸いてたし、よかったなー。結局どんな形であれ、人を楽しませることが私は好きなのよね。
再び、村内をうろつく。
スタンプはだいぶ集まってきた。しかし、まだ集まりきってはいない。
今一度村内マップをよく見ようとベンチに腰掛け広げていると、電話で整理券の呼び出しが来た。自動音声にびっくりしながらお店へ向かうと、座敷牢飯は普通に完売していた。
そりゃあそうだ。考えてみれば、入村して真っ先に整理券を発券しておくべきだったのだ。判断ミスが悔やまれる。
しかし、せっかく待ったし、別のものを注文することにした。
ツケを払わせたら、推しのコースターもらえたからハッピー。
少し涼んで、再び外へ。どうしても一つだけスタンプが見つからない。
見つからないので、一旦現実逃避で水木とゲゲ郎の並びを眺めるなどする。
村内にいた町娘さんに「どうしてもここのスタンプだけ見つからなくて…」と愚痴をこぼしてみたら大きなヒントをくれて、やっとすべてのスタンプが集まりきった。
謎解きも難しかった。これも、ヒントをもらえなければ到底正解に辿り着けなかっただろう。自分の思考だけで解ききれなかったのは悔しいが、ヒントには本当に感謝だった。
さて、座敷牢の再現セットで写真が撮りたいが、先客がいらっしゃる。それならば別のところを見て時間を潰そう。
私が唯一完走した仮面ライダー、リバイスの二人とも無事再会できて、沸いた♨️
ゼンカイジャー、ルパパト、キラメイジャー、リュウソウジャーあたりが見やすいところにいてくれて嬉しい気持ちになった!このあたりの戦隊はみんな好きだ! それにしても、画が赤……目痛い。
座敷牢のセットに戻ってくると、あいていたので嬉々として写真撮影タイム。
これ撮りたかってん。浴衣だし。
で、座敷牢飯にありつけなかったらこれ食べようって思ってたメニューを食べに来た。長田の唵!カレー。
コースターはねずみ少年が出たので嬉しかったです(ねずみ男好きなので)。
ここで、たくさん歩き回って疲れたのともう堪能しきった気がしたので、映画村をあとにした。
嵐電に乗って、今回絶対に行こうと決めていたお店『八十八良葉舎』へ向かう。
前回は行列に並んだんだけど、暑くて死にそうで断念しちゃったのね(「京都灼熱じごく旅 後編」を参照されたい)。
今回は全然空いてたからすぐでよかったし、店員さんにも何がどう違うかなど聞きながら選べてよかった。
抹茶ラテ 壱に泡抹茶をのせてもらったよー。
かすかに甘みがついているけど基本は苦くて濃厚な抹茶の味。美味しい〜。が、飲む場所がなくて結構困った。近くに公園でもあったらいいのにねぇ。などと思っているうちに飲み終わった。一瞬だったな。
それからすぐそばの車折神社へ。
毎年来てお守りを返しては新しくいただいてってしてる、ここ数年。
この清めの社を待ち受けにすると、なんかすごい良いらしいです。私はしてないけど。
さて、ここで恒例のおみくじタイム。何が出るかな?
縁起でもないことを言うんじゃないよパート2である。
しかも、内容が神頼みすぎる。私にできることは祈る以外何もないのか?
なんか前に車折神社でおみくじを引いたときもまあまあひどい内容だった気がするんだけど、なんだろう? 相性悪いのかな?
もしかして、お守りと一緒に返す石を自宅付近で拾ってくるの忘れて、映画村からの道中で拾ったのがバレたのかな…だとしたらそれは申し訳ありませんでした。
お守りは一応いつも通りお返しして新しくいただいたけど、来年もめげずに参拝したほうがいいのか、もう来ないほうがいいのか、ちょっと考えてしまったよね。正解がわからぬ。
他にも行こうかと計画していたところがあったけど、疲れてしまったのでやめて宿に戻ることにした。
しかし、まっすぐ戻るのもつまらない。
宿の近くのカフェ『HOO』に寄ってみることにした。
コーヒーで眠れなくなると嫌だけど、カフェラテならどうだろう。そしてドーナツ推しっぽいので、おやつには抹茶クリームドーナツを。
全体的におしゃれ空間だったからちょっと緊張したよね。
けど、ドーナツもカフェラテも美味しかった。
お店を出る時、見た目チャラめの店員さんが「良い一日を」って言ってくれたのがなんだかほっこりした。
そう、午後とはいえ、まだ外は全然明るい。一日はまだこれからと思ってもいいのかもしれなかった。
しかし、浴衣とサンダルという悪条件で暑い中映画村を3周ほどしてしまった私のライフはもうゼロだった。ゆんゆん死す。
宿へ戻ってとりあえず浴衣を脱いで汗を拭いて、部屋着を着るとそのままベッドへダイブした。少しだけ目を閉じた。
しばらくしてシャワーを浴びて、外に出られる格好に着替えた。
夕飯を食べに行こう。
歩いて秒で着く『たぬき』という居酒屋さんへ。
クチコミでとにかく「料理が美味しい」と評判だったから。
日本酒で作られているという梅酒のソーダ割をもらい、何にしようか迷っていたら、女将さんが「何系が食べたいの?」と聞いてくれたので「お魚がいいです」と答えたら「じゃあお造り適当に一人前作ろうか」と言ってくれてお願いした。
満足度高かった〜。
他にももう少し頼んだけど、雲仙ハムカツがとにかくびっくりするほど美味しくて記憶が消し飛んだ。写真などない。
右隣におばちゃん二人組、左隣におじちゃん二人組がいて、赤い羽織をきっかけに最初おばちゃんたちに話しかけられてしばらく話してて、おばちゃんたちが帰ったら今度はおじちゃんたちに話しかけられるなどした。おじちゃんにはお酒一杯奢ってもらった。かといってめちゃめちゃ親しくなったわけでもなく。不思議な夜だった。
梅酒二杯ですっかり酔っ払って、良い気分で宿に帰ってそのまま寝ました。二日めはこれにて終了。
最終日は一体どんな日になるのか、乞うご期待。
さて、今回の有料部分は、目に見えないものを見えるように描き加えた写真2枚です。
座敷牢と、つるべ火のいた墓場。心の目で見るとこうだよ! という仕上がりになりました。
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