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ジグソー・パズル 2007
美しいグラスが地面に落っこちて粉々になったみたいに、お母さんの子宮から出て、この世に落っこちてきた瞬間に、わたしは何千ものピースになって散らばった。
世界中に、
見えない世界に、
自分の中に散らばった「わたしのピース」を探しだして、パズルを完成させることが、人生なんじゃないかと思うことがある。
すぐに見つかるピースもあれば、なかなか見つからないピースもある。
タイミング、根気、ひらめき、人が運んでくるもの、涙、笑い、才能、いろんなきっかけでピースを拾うことがある。
「自分に正直でいる」ことも、大切みたい。
気持ちよく”パチッ”っとはまるピースを見つけたとき、突然道が開けてくることがある。
同時に、過去との繋がりが見えてくる。
その度に、全ての出来事は、必然で、繋がってる。 と理解する。
ひとつひとつのピースからは全体は見えないけど、これだけはいえる。
わたしたちは、生まれ落ちたとき、美しい存在で、美しいかたちをしていたということ。
今は、その美しいかたちに戻るための、旅の途中なんじゃないかな。
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このエッセイは私が今から15年前に書いたものです。
40代になった今、私はこの言葉を紡ぎ出すことはできない。
年を取り、シワが増えていくように、筆も変わっていく。
20代のワタシは、今の私に向かって
「そんなに現実的なことばっか考えてもしょうがないよ!一緒に世界を変えよう!」
とキラキラした笑顔を向けてくるだろう。
40代のワタシは
「若いっていいよねえ〜」
などと言って、若さを少し下に見ながら気恥ずかしい気持ちで会話をはぐらかすだろう。
でも。
やはり若い人の言葉には、パワーがある。
世界を変えてくれるんじゃないかと言う希望がある。
昔そこにあったもの。
その匂いであったり、温度であったり、そして、そう!パッション。
パッションの面影を記憶の中に探す。
40オーバーのみなさん。
情熱の炎、今もまだ消えてはいないですか?
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