筋力強化プログラムの大定番!~中級者向けCandito 6week Strength Programとは何か~
今回の記事も筋力トレーニングのプログラムについての紹介です。
今回は、Jonnie Canditoという方が考案した、6週間のプログラムです。
「ストレングス」とあるので筋力強化、特にBig3の重量を伸ばしたい方向けのプログラムです。
ご本人は、パワーリフティングの83㎏級でトータル760㎏の記録を持っているとか。
トータルで750を超えるというと、だいたい
スクワット250㎏
ベンチプレス200㎏
デッドリフト300㎏
ぐらいの見当じゃないでしょうか。
人によって多少の得手不得手はあるでしょうが。
いわゆる「化け物」クラスですね……
ご本人のサイトもあるので貼っておきます。
さて、このプログラム。
トータル6週間のトレーニングメニューになっていますが、各週には以下のような目的が設定されているようです。
コンディショニング/筋肥大(適度な難易度)
コンディショニング/筋肥大(高難度)
線形最大過負荷トレーニング
高重量順応
高強度筋力
デロード
3週、4週辺りがちょっと難解ですね………
ちなみに、第3週は原文では「Linear Max OT(Overload Training)」、4週は「Heavy Weight Acclimination」となっています。
まあ、プログラムの実際を見てもらえば雰囲気は分かるでしょう。
このプログラムですが、週に3~5日のトレーニング日が設定されています。
後半に進むにつれて、日数が減る傾向にあります。
基本的に上半身/下半身の2分割で行うようです。
上半身が最大で週3日、下半身が週2日となります。
Candito氏は、いわゆる5分割や6分割のような従来のボディビルトレーニングには否定的な様子。
(ブロスプリットというやつです)
最近の研究動向でも、各部位週2回以上のトレーニングが最適とされる傾向があるので、これは妥当といえるでしょう。
それでは、実際の内容です。
以下に登場する「%」は、全て1RMに対する比率です。
第1週:コンディショニング/筋肥大(適度な難易度)
Day1(下半身❶)
スクワット 80%で6回×4セット
デッドリフト 80%で6回×2セット
補助種目1
補助種目2
Day2(上半身➀)
ベンチプレス 50%×10回
67.5%×10回
75%×8回
77.5%×6回 で合計4セット
背中(ローイング) 10回、10回、8回、6回 計4セット(負荷は任意)
肩(プレス) 12回、12回、10回、8回 4セット (上に同じ)
背中(プル) 12回、12回、10回、8回 4セット (上に同じ)
補助種目1 8~12回×3セット
補助種目2 8~12回×3セット
Day3(上半身②)
ベンチプレス 50%×10回
67.5%×10回
75%×8回
77.5%×6回 4セット
背中(ローイング) 10回、10回、8回、6回 4セット(負荷は任意)
肩(プレス) 12回、12回、10回、8回 4セット(上に同じ)
背中(プル) 12回、12回、10回、8回 4セット(上に同じ)
補助種目1 8~12回×3セット
補助種目2 8~12回×3セット
Day4(下半身❷)
スクワット 70%で8回×4セット
デッドリフト 70%で8回×2セット
補助種目1
補助種目2
Day5(上半身➂)
ベンチプレス 80%で最大回数 × 1セット
背中(ローイング) 10回、10回、8回、6回 4セット(負荷は任意)
肩(プレス) 12回、12回、10回、8回 4セット(上に同じ)
背中(プル) 12回、12回、10回、8回 4セット(上に同じ)
補助種目1 8~12回×3セット
補助種目2 8~12回×3セット
となります。
いくつか補足しましょう。
まず、「背中(ローイング)」は
ダンベルロウ
バーベルロウ
マシンロウ
から、
「肩(プレス)」は
スタンディング ダンベル オーバーヘッドプレス
シーテッド ダンベル オーバーヘッドプレス
スタンディング バーベル オーバーヘッドプレス
から、
「背中(プル)」は
加重懸垂
加重逆手懸垂
ラットプルダウン
から、それぞれ1種目を選択します。
もちろん、加重懸垂が出来ない人は自重で構わないでしょうし、それも無理ならゴムバンド等で補助しましょう。
これらは一応「アクセサリー種目」なのだそうですが、比較的重要度が高いので、メイン種目に準ずる扱いの様子。
ただし、負荷については任意に設定して良いとのこと。
ただし規定の回数できなかったら、次回は重量を2.5%落としましょう。
メニューを見る限り、上半身では
ホリゾンタル プレス
バーティカル プレス
ホリゾンタル プル(ローイング)
バーティカル プル
の4動作を行い、
下半身は
スクワット(膝関節伸展)
ヒンジ(股関節伸展)
の2動作を行うようですね。
筋トレの基本とされる6つの動作を網羅しています。
それから補助種目の1と2については、
好みや各自の弱点に応じて各種のアイソレーション種目をやるそうです。
上半身でいうとフライ(胸)やケーブルダウン(三頭)、アームカール(二頭)やサイドレイズ(肩)でしょうか。
下半身ではレッグエクステンション(大腿四頭)やレッグカール(ハム)、カーフレイズ(ふくらはぎ)などでしょう。
下半身の補助種目に回数設定がない理由は、ちょっと不明です。
おそらく優先度があまり高くないのだと思いますが……
(スクワットとデッドリフトは疲労がきついので)
ただし、下半身の補助種目として、Candito氏は
ボックスジャンプ
ジャンプスクワット
パワークリーン
メディシンボールスロー
など瞬発系の種目は重要なので必ずやるように、ともいっています。
こうした種目はセットや回数を一概には決めにくいので、あえて空欄にしているのかも知れません。
また、補助種目に腹筋種目もすすめています。
ただし、腹筋は「下半身の前日にはやるな」とのこと。
スクワットやデッドリフトは体幹の筋群を動員するので、腹筋が疲労した状態で行うのはNGです。
インターバルについては
メイン種目は3〜8分、
アクセサリーや補助種目は1〜2分
が推奨です。
ただし、「メイン種目でもベンチプレスはインターバル3分で済むだろうけど、スクワットやデッドは8分を超えるかも知れないね」とも。
第2週:コンディショニング/筋肥大(高難度)
Day1(下半身❶)
スクワット ⑴ 80%で最大回数(上限10回まで)×1セット
⑵ 80% +2.5㎏で、3回×5セット(インターバル60秒)
※ただし、⑴が7回以下だった場合は「Max重量を2.5%減らして」負荷を再計算し、翌日以降のプログラムを行う。
デッドリフト(バリエーション) 8回×3セット(負荷は任意)
補助種目1
補助種目2
Day2(上半身➀)
ベンチプレス 72.5%で10回
77.5%で8回
82.5%で6~8回 セット
背中(ローイング) 10回、8回、8回 3セット(負荷は任意)
肩(プレス) 10回、8回、6回 3セット(上に同じ、以下略)
背中(プル) 10回、8回、6回 3セット
補助種目1 8~12回×3セット
補助種目2 8~12回×3セット
Day3(下半身❷)
スクワット ⑴ 82.5%で最大回数(上限10回)×1セット
⑵ 82.5%から -5㎏で、3回×10セット(インターバル60秒)
※ただし⑵は、⑴が 9回だったら3回×8セット
8回だったら3回×5セット とする。
7回以下なら省略し、かつMax重量を2.5%切り下げて翌日以降の負荷を再設定する。
デッドリフト(バリエーション)8回×3セット(負荷は任意、以下略)
補助種目1
補助種目2
Day4(上半身②)
ベンチプレス 72.5%で10回
77.5%で8回
82.5%で6~8回 3セット
背中(ローイング) 10回、8回、8回 3セット
肩(プレス) 10回、8回、6回 3セット
背中(プル) 10回、8回、6回 3セット
補助種目1 8~12回×3セット
補助種目2 8~12回×3セット
Day5(上半身➂)
ベンチプレス 72.5%で10回
背中(ローイング) 10回、8回、8回 3セット
肩(プレス) 10回、8回、6回 3セット
背中(プル) 10回、8回、6回 3セット
補助種目1 8~12回×3セット
補助種目2 8~12回×3セット
となります。
デッドリフトのバリエーションについては
スティフレッグド
(ヒザを極力曲げず、曲がりそうになったらそこで切り返す)
スナッチグリップ
(スナッチのように、ワイドグリップで握る)
デフィシット
(少し高い足場から引く)
ポーズ
(バーが浮いた直後か、ひざ下の辺りで、1~2秒静止する)
などが候補です。
これも負荷の設定は任意ですが、規定の回数できなかったら次回の重量を2.5%カットしてください。
第3週:線形最大過負荷トレーニング
Day1(下半身❶)
スクワット 87.5%で4~6回×3セット
デッドリフト 87.5%で3~6回×2セット
Day2(上半身➀)
ベンチプレス 85%で4~6回×3セット
背中(ローイング) 6回×3セット
肩(プレス) 6回×3セット
背中(プル) 6回×3セット
Day3(下半身❷)
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