海外のトレーニング界隈で話題の「GZCLメソッド」とは?~巨大な「ピラミッド」を築くためのトレーニング法~
最近、GZCLという新しいトレーニングメソッドについて耳にすることが増えました。
といっても、国内ではまださほど話題になっていないようですが……
今回は、それについての紹介記事です。
まず、このメソッドというか考え方の生みの親についてです。
Cody Lefeverという方が考案しました。
GZCLのCLはこの方のイニシャルですね。
GZは、うーん、なんでしょうかね……
ちなみに、ご本人による解説はAmazonのkindleで読めます。
IPLという、パワーリフティング団体で活躍している方のようです。
参考までに述べておくと、国内の日本パワーリフティング協会(JPA)はIPLとは別の、IPFという団体の傘下です。
ちょっと名前が紛らわしいですが。
日本では、このJPA以外が統括するパワー競技の大会、特に全国規模の大会はまず存在しないのですが、パワーリフティングの本場米国では複数の競技団体が併存していて、それぞれ独自のルールで大会を行っています。
とはいえアメリカ国内でも、IPL(の傘下であるUSPA)よりもIPF(の傘下であるUSPAL)の方が主流派だそうですが。
ただ、IPLは国際大会の賞金額がIPFよりも高額で、また薬物検査もそれほど厳格ではないというウワサもあり、近年では勢力を伸ばしているようです……
「多額の賞金」と「ゆるい薬物検査」という組み合わせ、要は選手が「デカく」て派手な大会運営を目指しているということの表れでしょう。
こうした、いわゆる「賞金やドーピングの問題」は国内でもボディメイク分野などで話題になっていますね。
特にボディメイク業界では、ドーピングに真面目な団体ほど地味になりがちで、結果として人気が出にくくなるというジレンマを抱えているそうです。
ちょっと脱線しました。
ということで、基本的にGZCLはパワーリフティング競技由来のトレーニング法です。
なので、最終的な目標は筋力強化、とりわけバーベル種目の1RM向上を見据えた方法ということになります。
それでは、具体的な説明に移りましょう。
大きなピラミッドを構築するように
まず、GZCLの基本方針です。
たとえ話で恐縮ですが、あなたが「高い建築物」をつくろうとしたら、どんな形状を目指すでしょうか?
すぐ思い浮かぶのは、たとえば「塔」や「ビル」といった「縦に長い」建築物ではないでしょうか。
しかしGZCLでは、「細長い塔」ではなくて「土台の広い、強固なピラミッド」を目指します。
その方が、より安定した、基盤の強い構造物になるだろうからです。
この場合、建物の「高さ」というのは「筋力」のことだと思ってください。
あなたの1RMの重量が伸びるほど、その「建物」は高くなります。
そして、その基礎となる「土台の広さ」というのは、その筋力を支える「体力」や「筋量」のことを指します。
もちろん細くても強い選手はいますが(特に軽量級ではそうです)、それでも基礎となる体力や筋量があるに越したことはないでしょう。
一般に「対象筋に効かせず、筋肥大を目指さない」のが基本とされるパワーリフティングでも、トップ選手はものすごいバルクの人も多いです。
というわけで、GZCLでは次のような図を用いて説明されます。
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