事業の提供価値がブレていた時期の思い出。そしてどう改善したのか?
自己紹介
こんにちは、森です。FABRIC TOKYOというアパレルD2CブランドでCEOを務めており、日々Twitter(@yuichiroM)や音声メディアstand.fmではD2Cブランドの情報やスタートアップの起業や経営について発信しています。よろしければフォローをお願いします!
noteでは主に質問箱でいただいた質問に答えていきます。質問やレター募集していますのでお気軽に投稿してください!
本日も質問に答えていきます。
質問「顧客に提供する価値は何なのかについて、定まらなかった時期などはありましたか?その踠きから抜け出したときの体験について、何を考えどのように勝ち筋を見つけられましたか?」
質問全文「森さんは、すでに世の中にたくさんスーツが溢れる中で、FABRIC TOKYOが顧客に提供する価値は何なのかについて、定まらなかった時期などはありましたか?
もしありましたら、その踠きから抜け出したときの体験について、何を考えどのように勝ち筋を見つけられたのか教えていただきたいです。よろしくお願いいたします。」
といったご質問をいただいています。ありがとうございます。
事業開始時は提供価値がブレまくっていた
提供する価値については、正直ブレまくっていました。笑
2014年に始めた時は、いくつかの仮説があるわけです。
まず、そもそも「オーダーメイドの洋服」のブランドなので、当然ファッションリテラシーは高めな人が顧客の対象になるはずというのが一般的解釈です。そういったファッションリテラシーが高めの層に対して、オンラインでオーダーメイドのスーツやシャツを自由に作れるサービスがあったら、わざわざお店に行く手間も省けるし、より利便性を感じて使っていただけるのかなといった仮説があってスタートしたのですが、これが大失敗。よくよく考えると、そもそもお洒落でファッションリテラシー高い人たちは、買い物に行くこと自体も楽しんでいるためECで購入できる利便性が顧客メリットにならなかったのです。
もっというと、オンラインで完結するEC専業の事業モデルは、「買い物に行く」というライフスタイルの楽しみ自体を阻害してしまうという側面がありました。これが大きな間違いだったということです。
さらに、男性のオシャレ層のマーケットは、それほど大きくないということです。
日本も、お洒落について時間とお金を使いたいという人はやはり感覚的に1割〜多くて2割ほどで、ほとんどの人に関しては「お洒落ってよくわからない、できれば洋服選びは悩みたくないし時間もかけたくない」という男性がほとんどなのです。
そのため、この辺りは非常に苦悩しました。
僕たちが提供しているのはオーダーメイドの楽しさなのか、もしくは顧客に便利にネットで簡単に買っていただくような利便性なのか。それとも利便をプラスアルファに加えた、ITを活用した顧客体験のUX(ユーザーエクスペリエンス)なのか、UXの高さなのかということや、あとは洋服を買う喜びなのか?この辺りで非常に悩みました。
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