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妄想庭園【冬】花のない季節に/⑩BBY〜ブラック・ベース・寄植え

 観葉植物やハーブなら育ててもいい。花や野菜・果樹は育てるのが大変そうなのでやらない。というルール決めをしていたが、次第にそれも曖昧になり、気に入ったもので育てられそうなものはとりあえず家に迎い入れる。というなし崩しなものになっていた。もはや無法地帯寸前である。このままでは何かしらの縛りが無いと収拾が付かなくなる。

 常々、植物は緑色がベースのものがほとんどを占めるのがつまらないなと思っていた。花はカラフルで色合いの種類はたくさんあるが、どうしても原色が多いイメージだ。

 部屋の家具やインテリアの色合いは男らしい黒・茶系で統一しているのね。「ベランダをくつろぎスペースにする」という原点を考えたとき、置かれる植物も単なる緑ではなく、黒っぽい色合いの植物にしたらいいんじゃない? 種類は少なそうだがカッコいいかも。

 クリスマスの寄植えを作った時、使おうと思って余ってしまった植物があった。それらを使って、また寄植えを作ればいいのではないか。新たな寄植え「BBY(ブラック・ベース・寄植え)」プロジェクトの制作開始だ。メンバーはバイプレーヤー的定評のある植物を集めたスペシャルユニット。鉢はイメージに合うダーク系の赤茶色のアルミ製をチョイス。自分にしては奮発したが、せっかくなのでこだわりたい。

 黒系、ダーク系といえば我が家では病から奇跡の復活を遂げた伝説の不死鳥、「ブラックパール(観賞用とうがらし)」だ。ここで再度、新たな寄植えの中心メンバーとして奇跡の活躍を果たす。そして余っていた「ドラセナ・コンシンネ」。シュッと細く長く伸びた葉は緑ベースだが、葉のフチが鉢の色に近い様な赤になっている。また時期的にハボタンがたくさん出ていて、この子は寄植えに合わせやすいうえ、とてもリーズナブルなため、また迎い入れることにする。たくさんの葉の形、色合いがあるハボタンからシックなダーク系のものを追加する。以前のクリスマス寄植えの白系ハボタンと対をなす、「ハボタン姉妹」の誕生だ。

 我が家で一番という衣装をあつらえられ、他の植物達のあこがれともなる、我が妄想園芸事務所の顔「BBY」。さすがに見栄えは一番いい。しかも丈夫で枯れたりする素振りが全く無い。上へ上へと伸びていく植物ばかりなのが気になるが、それも向上心の現れと前向きに捉えよう。

 以前の白いシックな寄植えはガーデン・インフルエンサーの完全なるパクリだったが、今回はオリジナルだ。寄植えは庭を持たないガーデナーでも植栽コーディネートの楽しみを与えてくれる。

黒い寄植え-1


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