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どうしたら感情に振り回されないようになれますか?

こんにちは、中島です。

あなたは、自分を責めて苦しくなってしまう
ことはありませんか?

A子さん(48歳)は、
ちょっとしたことで、自分を責める気持ちが出て来ると、
それを止めることができません。

自分を責めたところで、
状況は良くならないのはわかっています。

「自分を責めるのは、もうやめよう」
幾度そう心に誓ったことでしょう。
それなのに、気がつくと自分を責める気持ちが出てきてしまい、
最後には「自分を責めるのをやめられない自分」を責め始めて、
苦しみのループにはまり込んでいくそうです。


自分を責めて苦しくなってしまう

A子さんの母親は、普段は優しいのですが、
些細なきっかけで怒り始める人でした。

怒り始めた母親が怖くて、
「そうじゃないの」と、思っていることも言えないA子さんは、
ただ泣くばかり。
母親はますます怒り出して、
些細なことをきっかけに、
最悪な雰囲気になることも日常茶飯事でした。

A子さんは、
普段は優しい母親が、手が付けられないほど怒り狂うのは、
「自分が悪いからだ」と思っていました。

そこでA子さんに、自分自身の中心に意識を向けてもらい、

自分と周り全体を、
「俯瞰して観ている自分」とつながるワークをしました。

(参考:ヒプノセラピー誘導瞑想・『高次のあなたにゆだねる』
https://www.youtube.com/watch?v=d1-Rr0boDzc&t=50s)

「俯瞰して全体を見ている自分」につながると、
自分の中から出て来る感情はあるけれど、
それに振り回されることがなくなります。

A子さんは、子供の頃の自分を、
静かに眺めることができるようになっていきました。



A子さん:「自分を責める」と言う意思があって、
そうしているのではなくて、
何かのきっかけがあると、反射的に自分を責めてしまう。
そういう反応が起きているみたいな感じです。

中島:それはいいところに気がついたね。
これは「そうしよう」と思ってやっているのではなくて、
強い反応が起きているだけなんです。
家族の中で、
同じような反応が出てしまう人はいませんでしたか?

A子さん:きっと全員だったと思います。
突然怒り出す母も、
自分の弱いところを感じたときの父も。
兄も姉も。
いろんなところに「責める」反応が出ていました。

中島:そうすると、あなただけじゃなかったんですね。

A子さん:責める反応に、家族全員が乗っ取られていました。



A子さんの家族が抱えてきたこの状態が、
取り立てて大きな理由もなく、些細なきっかけで起こってしまう
「反射」「反応」だとしましょう。

これは反応だから、「誰か」のせいではありません。
反応として、どのように適切に対処してあげたらいいか、
ということなのです。

普段の自我は、すぐに感情的に巻き込まれてしまうので、
俯瞰して見ている自分とつながるワークが有効です。

A子さんは、そのワークを続けるうちに、
俯瞰している自分は
「なんだ、ただ反応しているだけなんだ」って、
ほっとする感覚に包まれていきました。



中島:そうだね。みんなほっとするんじゃないかな。
“反応さん自身”もほっとするんじゃないかな。

心の中の小さい自分に、

「あなたは、ただ反応してるんだよ。
理由とか原因とか、
何かがあったからこうなったんじゃなくて
その時のきっかけで出てきた単なる反応なんだよ」

って、教えてあげてください。

その小さな女の子にこんなふうに言ってあげて。
「やっと気づいたね、あなたは反応していただけなんだよ」

A子さん:小さい私も、俯瞰している私も、
「なんだ、反応なのか」って
目から鱗が落ちたみたいな感じになってます。

小さい頃の私は敏感な子供だったんでしょうね。
母親としては多分扱いづらかったんだと思います。



向こうの山に向かって
「ヤッホー」って声を出すと、「ヤッホー」って返ってくる。
“こだま” をご存じですよね?
反応は、 “こだま” と同じなんです。
相手を責めれば、責める反応が返ってくる。

繊細な子供だったA子さんは、母親からたくさん責められた。
責められたから責める反応が出てくるのです。



中島:だったら、
お母さんから責められているその小さな女の子に
「大好きだよー」って、何回か言ってあげて。

A子さん:「大好きだよー」
    「大好きだよー」
    …この子は複雑な気持ちになっています。

中島:それは、前にお母さんから
責められたときの反応が残っているからだよ。
もっとたくさん、「大好きだよ~」って言ってあげて。



反応と言うのは、
何かの出来事を何度も体験すると、
その反応が起きるようになります。
でも、新しい体験を何度かさせてあげると
新しい反応が起きるようになる。

A子さんの家族はみんな
この反応に乗っ取られていたということができます。
すると、深い理由がなくても、
その時に起きた何かの出来事がきっかけで、
前々からの反応が出てきてしまうのです。



A子さん:その子は大きな声では、 
照れ臭くて言えなそうな表情で、
2人でするこそこそ話みたいに
「大好きだよ」って言ってくれてます。

中島:いいねぇ。かわいいね。

A子さんの目からは涙があふれています。

中島:それでは他の家族にも「大好きだよ」って言ったら
どうなるかなぁ。例えば遠くに住んでるあなたの息子さんに
「大好きだよ」って言ってあげたら
どうなるかな?

今抱っこしてるその小さな女の子は、
“責める反応”から“大好き反応”に変化した子なので、
この子に助けてもらって、
一緒に声を合わせて「大好きだよ~」ってやると
相手の心に届きやすいよ。

この子に助けてもらいながら、
息子さんに『こだまのワーク』を続けていってください。

今度はあなたのご両親にも同じことをやってあげましょう。

自分の子孫に対してと、自分の親にもやっていく。
あなたが「大好きだよー」の新しい発信元になるんです。

疎遠になっている両親、祖父母…。
あなたが発信したいなと思う相手にやってください。

こんなふうに、優しさと思いやりを発信していくと、
どのような反応が “こだま” のように返ってくるのか
あなたも試してみませんか?

【お知らせ】

10月19日から始まる
『心を育てるセラピー講座第4部』では、
あなたの心の全体を俯瞰して眺める練習をします。

すると、自分と相手の心に対して
適切な対応をできるようになる
成熟した能力が育っていきます。

ネガティブな状態になった母親に育てられた子供は、
“子供のまま” でいさせられてしまい、
成熟できない部分がいっぱい残ってしまいます。

社会人としてきちんと活動している人の中にも、
母親から自立できていない心の部分が
たくさん残っている人がいます。

それが何かのきっかけで出てきて、
その反応に乗っ取られてしまい、
大人げない言動をとってしまう。

それはどうして起きるのか?

どうしたら、
そこから抜け出して成長していけるのか?

抜けだして成長することで、
自分と相手の状態の
全体を俯瞰して見ることのできる能力が育っていきます。

これは成熟した父性の性質です。
もちろん、女性の中にも父性があるし、必要な能力です。

その父性が成熟して育っていく事で
自分と相手の心の全体を俯瞰して眺め
心の全体にとって調和した働きかけができる能力が育つのです。
きっと、あなたの人生が変わるようなことになると思います。

皆さんのご参加をお待ちしています。

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