Quantum Computing(QUBT) 2024第三四半期決算書分析
下記リンクのQuantum Computing(QUBT)の2024年の第三四半期の決算書を分析しました。
https://www.sec.gov/ix?doc=/Archives/edgar/data/1758009/000121390024094983/ea0219572-10q_quantum.htm
1. 売上と利益
売上:
第3四半期の売上は10万1,000ドルで、前年同期の5万ドルから102%増加しました。
9か月間の累計売上は31万1,000ドルで、前年同期の28万3,000ドルから10%の増加を記録。
主に研究開発および顧客向けのカスタムハードウェア契約の成果に基づくもの。
粗利益:
第3四半期の粗利益率は9%で、前年同期の52%から大幅に低下。
9か月間の累計粗利益率も25%と前年同期の54%から低下。
粗利益率の低下は、新しいカスタムハードウェア契約の低い利益率が影響。
2. 費用
研究開発費:
第3四半期の研究開発費は224万4,000ドルで、前年同期の232万8,000ドルから4%減少。
9か月間の累計研究開発費は656万ドルで、前年同期の697万7,000ドルから6%減少。
主な要因は従業員関連費用の削減。
販売およびマーケティング費用:
第3四半期は前年同期比38%減の36万3,000ドル。
9か月間の累計も前年同期比11%減の124万3,000ドル。
一般管理費:
第3四半期は前年同期比24%減の284万ドル。
9か月間の累計は前年同期比19%減の929万8,000ドル。
主に法務費用の減少や従業員関連費用の削減によるもの。
3. 営業損失
第3四半期の営業損失は543万8,000ドルで、前年同期の661万1,000ドルから18%減少。
9か月間の累計営業損失も前年同期比13%減の1,702万3,000ドル。
4. 非営業収益および費用
利息収益:
第3四半期は前年同期比44%減の7万ドル。
主に現金残高の減少による影響。
利息費用:
第3四半期の利息費用は前年同期比17%減の30万7,000ドル。
主に新しい借入金（Streeterville Convertible Note）の影響が一部反映。
純損失:
第3四半期の純損失は567万5,000ドルで、前年同期の684万1,000ドルから17%減少。
9か月間の累計純損失も前年同期比15%減の1,730万5,000ドル。
5. 財務状況
流動資産:
391万2,000ドルで前年末の265万6,000ドルから増加。
主に新しい株式発行とConvertible Noteによる資金調達。
流動負債:
243万1,000ドルで前年末の481万2,000ドルから減少。
運転資本:
148万1,000ドルのプラスで、前年末のマイナス215万6,000ドルから改善。
6. 企業の見通し
事業の持続可能性:
2024年9月末時点での現金および現金等価物は約310万ドル。
資金調達活動を継続しない場合、12か月以内の運営資金が不足する可能性がある。
技術開発:
量子コンピューティングおよびフォトニクス技術に重点を置き、リチウムニオベートを用いたチップ製造施設（AZ Chips Facility）に投資を継続。
全体として、収益の増加は見られるものの、利益率の低下や持続可能性に対する懸念があり、引き続き資金調達が必要な状況です。同社の戦略的投資が中長期的にどう収益に貢献するかが注目されます。