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金木犀 

金木犀の残り香を消すように銀杏の強い香りが鼻腔をくすぐる。すぐそこにあったはずの秋にもノイズがかかって見えなくなった。香りだけが残る。絡まったままのイヤホンを挿しながら、思い出したい何かを流れる星に願って縋って、所詮は宇宙の塵なのに。まだどこか胸の中で期待してる。

あてもなく彷徨う小夜に輝くネオン
ひとひらの花に瞬く目を
ずっとねぇずっと
なにも考えずみていたかった

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