BL名作「インディゴの気分」を読んで思い出した腐女子の痛い思い出
先に言っておきますが、これは丸木戸先生の名作「インディゴの気分」の感想ではなく
作品を読んで思い出した個人的な思い出であり、うざい感じの自分語りです。
↑みたいな、腐女子回想シリーズとでも言いましょうか。
今回もカクヨムから改稿しただけですが、良かったら読んでやってください。
ちなみにメチャクチャネタバレしているので
「インディゴの気分」や「ポルノグラファー」読んだことない方はお気をつけください。
さてさて「インディゴの気分」は、有名な賞を獲るほど天才作家だったが売れなくなり、お金に困ってポルノを書き始めた木島と
木島をポルノに誘った張本人、天才作家になりたかったけどなれなかったポルノ雑誌の編集者城戸の話で、内容はこの二人の愛憎劇なのですが
いきなり最後言っちゃいますど、最終的に結局木島と城戸は結ばれることなく、城戸は女性と結婚して普通の家庭を作ります。
(でも木島もちゃんと「ポルノグラファー」で幸せになってるのでご安心を!)
で、私、インディゴの気分読んだ時
こいつ、結局普通の家庭に逃げやがって!
と城戸にとてもムカつきました。
しかしよくよく考えたら、結局私も城戸タイプの人間かもなと、なんだか身につまされる気持ちにもなったのです。
いや、こんな経験したわけではないのですが
インディゴの気分見てたら、ふと、女子高生の時一時期だけ凄く仲良くなった子の事を思いだしまして
彼女は天才的に頭がよく、感性も独特で、クラスメイトより先輩と仲がいいような子だったのですが
何故か私は彼女に気に入られ、よく話すようになりました。
彼女は彼女の好きな文学や、フランスの女優さんや音楽、岡崎京子さんの漫画を教えてくれて
まあ私の浅い知性では全然理解できなかったんですけどね(汗)
でもそんな私に、彼女はとてもストレートに
君のこと凄く好きなんだよ
自分が男だったら君と付き合いたい
凄い優しい人だよね、綺麗だよね…等々
小中高と、地味、デブ、髪は剛毛、腐女子なオタクとして生きてきた私の人生で全く言われた事のない事ばかり言ってくれました。
スキンシップも腕を組んだり、抱きついたりとても距離感が近くて
全校集会で座ってる時、おもむろに彼女が私の肩に頭を乗せてきた時は正直ちょっとドキっとしたのを覚えています。
あと結構行動が唐突で、彼女はあまり教室にいることないんですけど 珍しく休み時間教室にいて
私が仲いいグループで話してる時に、なぜか私のブレザーのボタンを全部外してきたり
変わった人だなと思いつつ別に全く嫌ではなかったし
一緒にいて新鮮で楽しかったので、私は彼女と、今までの友達にない近さで仲良くなっていきました。
しかしある日突然、これ以上仲が深くなり彼女の世界に足を踏み入れてくのが怖くなった私は
互いの家に遊びに行こうと話していたものの、その前に彼女から離れたのです。
なんでしょう、私のいる世界と彼女の目に見えている世界は違う気がして
このまま彼女と一緒にいたら、今まで自分が普通だと思って暮らしてきた世界とかけ離れてしまう気がして不安でたまらなくなってしまったんですよね。
(所謂思春期特有の厨二病な思いこみってやつですね)
私が離れ始めた時の彼女の、あ、あなたってそうゆう人間だったんだみたいな冷めた顔が忘れられなかったりするのですが
元々私は、誰にでもいい顔してるだけで、全然彼女の言うような優しい人間ではなかったし
彼女にガッカリされる前に、自意識を守るために自分から離れたというのもあるかもしれません。
結局彼女とはそのまま、殆ど話すこともない薄い関係になっていき
高3の終わりに一回だけ、久々に二人で結構話す機会があって進路の話になったのですが
彼女は塾にも予備校にも行ってなかったのに、高偏差値のとある有名私立大学に現役で受かったと聞き、やっぱこの人頭いいなと思ったのを覚えています。
ただ、卒業して少し経った頃、今も仲のいい高校の友達と遊んでいた時
「そういえば彼女、あんたの事大好きなんだってよく私達にも言ってたけど、今も連絡とりあってるの?」
と聞かれ、凄い胸が痛くなりまして
昔の事なので、彼女も私の事なんて忘れているだろうし
私自身、今やほとんど思い出す事もなくなっていたのですが
インディゴの気分の城戸の行動見た時、内容は全然違うんですけど、なぜか高校時代、彼女から離れた時の事を思いだしたんですよね。
いや、城戸ほど激しい劣等感は持ってはいないけど
私自身、周りなど気にせず我が道を行ける人に、もの凄い憧れがあって
でもさ、中々感情のまま我が道行けないんですよね、私は
なんか別に、好きな男のためにダイエットしようとか綺麗になろうとか思った事ないのに
彼女と仲良くなるにつれて、彼女が褒めてくれるから、私はダイエットしだしたし、スカートも短くしだしたんですけど
そういう意味じゃないと思いつつ
そんな自分の変化に、あれ?私なんか変じゃないか?って、彼女の言動も相まって正直思っちゃったんですよね。
私全然モテたことなかったんですけど、付き合ってくださいと産まれて初めて男子に告白されたのもその時期で
その時は、いやこいつ太ってた頃の私だったら絶対告白なんてしてこなかっただろうと思って断りましたが
彼女って、別に私が痩せる前から、君のこと凄く好きなんだよとか、綺麗だと思うとか言って褒めてくれて
もしね、この相手が男子だったら
初めて男子に綺麗とか言われちゃった!ウフ!
みたいな、普通に少女漫画的な経験として捉えられるんですけど、彼女は女の子だったんでね
なんか私の感情おかしくないか?
彼女と私のスキンシップ女同士で近すぎないか?
と、自分の感情より側から見てどうなんだ?ということを気にしだし
彼女は彼氏いたし、そうゆう意味で好きと言ってるわけでもないし、せっかく仲良くなったのに
私は勝手に、これ以上仲良くなったら、私の感情はどうなってしまうんだろう?
普通というカテゴリーから外れてしまわないか?
みたいなことを、自意識過剰に思ってしまって
多分、私が普通だと思っていることから、私自身の感情や行動が外れていくことが怖かったんですよね。
普通って、結局なんなのかわかりませんが
普通と言われるものや、自分が普通だと思ってる事から遠ざかりそうになった時
余計に抗い難くしがみつきたくなるものなんじゃないだろうか?と思ったりして
インディゴみたいな同性愛的なものじゃなくても
例えば、30近くなって、周りの友達が当たり前に結婚して子ども産んで、所謂普通と言われているものを手に入れてくなかで
私が必死に婚活し始めたのも、結局私自身、普通というものを手に入れたかったからだし
なんか、BLとして楽しむはずだったのに
城戸さんのせいで女子高生の頃の自分の自意識過剰な振る舞いを思い出し色々考えてしまいました。
いやでもやっぱり城戸さんは、木島が自分好きな事知ってて
蒲生田先生に嫉妬したり木島抱いたりしといて普通の家庭選んでるんでなんなんおまえ?とムカツクしまあ、全然私の経験と漫画の内容は違うんですけどね。
ただ、自分がモテモテのバイな男だったらと想像した時
タイプの男の子と付き合いつつ、結婚は女の子選ぶかもなと思う自分に絶望しました。
普通の呪縛といいますか、普通ではない者に憧れながらも、自分は普通という居場所が欲しい。
やっぱり私男だったら城戸タイプかも!
嫌だよ!!
と最後はまったく話がまとまらなくなってしまいましたが
私の経験談はともかく
ポルノグラファーとインディゴの気分は本当に原作も実写映画も神なので超お勧めです!
そんなわけで
ではでは!