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栢本ての について

彼女のスマホに表示されたTwitterのQRコードを読み取ると
" 栢本ての "という名前とよくタイムラインで目にしていたアイコンがバン!と表示され、その瞬間
え!あの!栢本ての!本人!と脳内はものすごいスピードで回転しだした
こわい!と同時に思った

てのちゃんと出会ったのは1年前
少々 特殊な出会い方をしたので詳細は省くけれど
やけにオーラがある人がいるな、と思ったら栢本てのだった

てのちゃんのこと、冒頭で述べた通りはじめはこわいと思っていたけれど、
はじめて2人でご飯を食べた時、恐る恐る対峙したガストの席で
つい先日はじめましてをしたのが嘘のように話題はずんずんと深くまで潜り
気付くと思想やら人生やら、そういった類の話をしていた

この人、わたしと同じ星の下の人だと思った

クールで可愛らしいルックスの反面、彼女はめちゃくちゃ熱いものを持っている

幻想的で散文的な詩
異国の舞台 ファンタジーな世界観
それらでカモフラージュされているけれど、隠しきれていない人間味がこぼれまくっている
そんなてのちゃんの音楽を聴くと、わたしはニヤリとしてしまうし
ああ、ひとりで戦っているわけではないんだな、と心強くもなる
音楽性は真逆と言ってもいいほどかけ離れているけれど、もっと、こう、心の部分でわたしは彼女と同じ音楽をしているんだ、と思っている


彼女とたくさんの話をしてきた
たくさんの話を聞いてもらった
ライブのこと、音楽のこと、悔しい、情けない、もっと頑張りたい、そんな話ばかりを聞いてもらった
ある時、"落ち込んで食欲がなくなってしまって自分で焼いた鮭を一匹食べ切ることができなくてそれがめちゃめちゃショックだった"という話をてのちゃんにしたら、それは流石に笑い飛ばされた
そんな中身のない話も聞いてもらった
そして、こういうことをずっと続けていける関係でいたいと思う


今、こうして書きながら思った、思い出した
鹿児島にいた頃、こう言われた。

"何かを極めようと頑張っていると、周りの同級生や友達と話が合わなくなってくる。でもそれは、孤独ではなくて、孤高なんだ。そうやって1人で山を登っていると、頂上で、別の山の孤高な人に出会えるよ"

彼女は、わたしが出会えた孤高な人なのかもしれないな

なんて言ったら烏滸がましいかもしれないけれど!
私はまだまだてのちゃんを見上げているけれど、前をてのちゃんが歩いてくれていることはとても救いになっている。
これから先何年も何十年も続いていけばいい音楽人生で、
些細なことから ひとりでは受け止めきれないことまで
てのちゃんと話ができたらいいな、と思っている
そのために、てのちゃんと胸を張って対峙できる自分で在り続けなきゃな、と背筋が伸びる


そんな大切なてのちゃんに
私の大切な自主企画という日に立ち会ってほしかった
そんなてのちゃんに歌を贈ってほしかった
いちばんに連絡をして秒で快諾してもらって、とても心強かった

出演してくれてありがとう
てのちゃんの音楽をとても楽しみにしています◎


p.s.
わたしはてのちゃんの 棘 という曲がとても好き
わたしの名前を返してよ
この一行がとっても切実で、この一行から伺える彼女のこころがとても痛くて、だから、全部嘘だったらいいのにな、と思う
でも、きっと彼女は苦しみながら生きていく人だ
そんな彼女の綴る詩に、わたしもちくちくと古傷を刺されながら、それなのに
彼女の透き通る柔らかな声に同時に癒されていて
それが心地いいのです


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