ひさかたの 光のどけき 母の日に
今日は、日本の母の日。フランスはなんでもないただの日曜日。
ネットで遠隔操作ができる便利な世の中、日本の母の日は決まってお花を頼んで送ることにしている。
今年はプリザーブドフラワーと決めていた。プリザーブドフラワーといえば以前も送ったことのあるニコライバーグマンのもの、今年はイマイチピンとくるものがなかったので、minneで見つけたよさげな方のカゴブーケをチョイス。なかなか素敵!
今朝起きたら、母から届いたお花の写真とともにメッセージが入っていた。いわく、自分の母、つまり私の祖母を年始に亡くしているので、今年はもうお花を贈る母がいないと思っていたらば、予期せず娘からお花をもらえてうれしかったと。近くにいられない分、こういうことは大切にしたいなと思う。
さて、なんでもない今日のフランスは天気がよく、パリでは27度まで気温が上がったらしい。現在、外では嵐が吹き荒れている北国も、朝から夕方までは天気がよかった。割と気温も上がって、コートなしでもギリいけるかくらいのレベル。
それでも来週はまた天気が悪く気温も10度台中盤くらいまでしか上がらないらしいので、つかのまの太陽に誘われて、ちょっくら大西洋岸まで海を見にでかけることにした。
田園地帯を車で2時間弱。フランスの都市間はどこも大体こんな感じだ。
ぼーっとしていると突如、真っ黄色の菜の花畑もお目見えする。
私の大好きな菜の花畑についてはまた別の回で。
そうこうしているうちに、磯の香りがしてきた。
今日訪れたのは、イギリス(グレートブリテン島)とフランスを結ぶ英仏海峡トンネルが通るCalais(カレ)から、さらに南下したところにあるWimereux(ヴィムルー)という海岸線に面した街。
車を止めて、徒歩5分くらいであっという間に海。海に行くまでも海岸線の写真たちが展示されていて、高まる。
真っ青な地中海とはまた違った、大西洋の海。
俺は海を背景に、物思いにふける。
あら、風が強くてお耳ひっくりかえっちゃうわ。
お決まりのしょぼーん。
着いたのがお昼すぎで、レストラン・カフェは日曜午後閉まるので、フランス的海の家でテイクアウトして空腹をみたすことに。ちっ、ここはお子ちゃま用なのか甘いものしかない。。
Otto氏はCroustillons(クロスティオン)という見た目小さなドーナツ?にするというので、私も分けてもらうことにした。
全然小さくないんですけど・・・。
もっちりみっちりどっちりって感じの揚げパンに砂糖どっさりかかってる感じかな・・・。
まあ空腹は満たされた。
さすがに海岸は風がつめたくて寒い。俺がぶるぶる震えて目が小目化していたので、私のスヌードを巻き巻きしてあげた。他のみんなは真っ裸ですごいねえ。
海岸線に立ち並ぶ家々がなんともキュート。
家の前にある小さな物置みたいなのはcabine de plageと言って、個人で借りられるプライベートスペースのようだ。
夏場はここで着替えをしたり物を置いたりはたまたBBQをしたりする人もいるらしい。今日も何組か所有者が来ていて、中にチェアを並べて寝そべったりビール飲んだりしていた。
海岸沿いの街は、淡い色からヴィヴィッドな色まで、建物が色とりどりなところが多く、街散策も楽しい。
さらに車を飛ばして、岬まできた。
駐車場から岬までの道中ものどか。子羊がのんびり草をむしっていた。
遠くにみゆるのが、グレートブリテン島か!
Otto氏いわく、小さくみゆる黒い物体は多分コンテナだろうと。これ、400mもあるらしい。
景色とともに案内板を眺めていたら、気になるものを発見。
ちょこたぬ、対岸にサンド!!
右に進んで他の案内板をのぞくと、ここの海峡はヨーロッパでも有数のシーウォッチング・スポットらしい。
ちょこたぬ、イカ!!!
グレートブリテンを臨む地点半径3メートル以内に、サンドとイカの表記を発見して思わず興奮してしまった私なのであった。
こんな感じで、磯の香りと澄んだ空気をいっぱい吸い込んだ、なんでもないただの日曜日。瞼が落ちてきたのでこのへんで。