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ありがとうシネマート心斎橋
映画には洋画や邦画、ホラー映画やアクション映画など色んなジャンルがあるけど、私は韓国映画が好きだ。
有名なのは「カメラを止めるな!」とか「パラサイト 半地下の家族」だろうか。
大阪の心斎橋にはアジア映画を多く取り扱ったミニシアターがある。シネマート心斎橋だ。しかしこちらの映画館は10月24日をもって営業を終了することになってしまった。
シネマート心斎橋は私が高校生の時初めて1人で映画を見に来た映画館だ。当時見たい映画が大手シネコンでやっておらず勇気を出して飛び込んだ。
その時見たのは「神と共に」だった。あまりの面白さに上映期間中何回も見に行った。同じ映画を何回も見るという体験も初めてだった。
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それ以来予告編やポスターで「面白そう!」と思った映画は積極的に見に行くようになった。高校生は1000円で映画が見れるから、あの時沢山映画を見ていて本当に良かった。
だから閉館のニュースを見た時、とても寂しかった。あの映画館は言わば私の青春なのだ。
この半年間、仕事の都合で遠方に居て映画館に行く時間が全くなかった。そして10月で退職しやっと大阪に戻って来ることができた。
10月19日、「タクシー運転手」を見にシネマート心斎橋に向かった。
映画館の前に着くとたくさんのお客さんが列を作っていた。事前にネット予約しておいてよかった…。
館内は今まで上映された作品や手作りのPOPなどで装飾されていた。
私がシネマート心斎橋に行く度に密かに楽しみにしていた、愛に溢れた手作りPOP、もう見れないと思うと寂しくてたまらない。
開場まで館内をぶらぶらしてたときに韓国映画について熱く語る同世代くらいの男女グループがいた。私がコミュ障じゃなかったら混ざりたかったなー。
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開場が始まると支配人さんがお客さん一人ひとりに映画のステッカーをランダムで配ってくれた。早速スマホの裏に挟んだ。
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席はほぼ満席だった。関西(いや全国?)に韓国映画好きがこんなにいたなんて…と感動した。
ちなみに私が見た「タクシー運転手」という映画は1980年5月に韓国で実際に起きた「光州事件」という民主化運動を基に作られたヒューマンドラマだ。
民主化を求める学生や市民のデモ隊を軍が武力で鎮圧し、多くの人が犠牲になった。
韓国では民主化運動や光州事件を基にした映画が数多く作られている。
この映画はDVDを買って何回も見ている。大好きな映画だ。ネタバレしたくないので詳しい感想はまたいつか別のところで書こうと思う。
映画をあまり見ない人から「どうして同じ映画を何回も見るの?」とよく聞かれる。確かに展開も結末も分かりきった映画を見るのは時間の無駄だと思うかもしれない。
でも私はバカだから、一回見ただけだと話の展開に一喜一憂しすぎて細かいところがすっぽ抜けてしまう。面白いと思った映画は細部まで記憶しておきたいから何回も見る。
それに見る度に新しい発見があったり、違う視点で物語を見ることができるのが好きだ。これだから映画鑑賞はやめられない!
エンドロールを眺めているときの夢と現実の狭間のような時間も好きだ。こんなに多くの人が携わってこの作品を作り上げてくれたんだ、と考えると感動で涙が出そうになる。
映画が終わるとどこからともなく拍手の音が聞こえた。拍手の音はどんどん大きくなってシアター内を包み込んだ。
なんて暖かい空間なんだろう、この時間がずっと続けばいいのにと思った。
一緒に映画を見ているお客さんを同じ船に乗った仲間のように感じることがある。言葉こそ交わさないもののそこには確かに感情の共有がある気がする。だから私は映画館で映画を見るのが好きなのだ。
18年に渡り多くの映画の世界に案内してくださったシネマート心斎橋様、本当にありがとうございました。お疲れ様でした。
私に映画の楽しさを教えてくれてありがとうございます!ずっとずっと忘れません!