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退去費用50万を請求されたので徹底抗戦をする話その3「原状回復と減価償却」
北島にメールを送った後、今の家を紹介してくれた田井くんと作戦会議兼ほぼ忘年会的飲み会を行なう。
とりあえず契約書を携えて、麻田くん(後輩)の家に行き新鮮な卵を分けてもらった後に居酒屋へ。
酔っ払う前に契約書を確認してもらうと「これは余裕だね」という田井くん。
「減価償却だけでもだいたいなんとかなる。ガラスは保険きかないか確認して、後クリーニング代が高いなぁ」とのこと。
ここで、原状回復と減価償却についての説明をしてもらった。
原状回復と減価償却
まず、「原状回復」とは文字の通り入居した時の状態に部屋を戻すことである。
賃貸契約を結ぶ際に貸主と借主で何を負担するかという事を書いてある項目があるので基本的にはそれに準じて金額を負担することになる。
例えば家具を置いておいたことによりついた傷などは「生活の中で当たり前に着くもの」なので貸主が払う。
それに対して「モノを運んでいて落として床に傷がついてしまった」などの過失による傷などにかかる費用は借主が負担することになる。
これだけだと、借主はとても気を遣って生活をしなくてはならないし、貸主に対しては強く出られない要素が多々ある。
しかし、そこに「減価償却」が絡んでくると話が少し変わってくる。
「減価償却」を簡単に説明すると「時間の経過により下がるものの価値については、借主は負担する必要がない」という話になる。
例えば壁のクロスやクッションフロアであれば、経年によって当然劣化していく。
この2点に関しては6年で価値はなくなり、退去の際には張り替えなどをしても借主は金額を負担する必要がなくなるのだ。
今回の場合で言えば2年住んでいるので少なくとも1/3は向こうが負担する義務があるのだ。
6年前に最後の交換が行われていた、と言うような場合、おかしな使い方をしていない限り借主側に支払いの義務はなくなる。クッションフロアについても同じことが言える。
リビングについて張り替える、と言ってもその床の耐用年数によって金額が全く変わってくるのだ。
北島への追撃
そんな話を田井くんに聞き、かなり気が大きくなったので早速北島にメールを送る。
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やはり餅は餅屋、ということで不動産関係の友人はありがたいものだと思いながら酒はすすむ。
とてもいい店だったのでまた行きたい、などと思いつつ田井くんとそこを出てお互い帰路に着く。
北島からの連絡は2日経っても来ず、とりあえず苛立ちに任せてさらにメールを送る。
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改めて見返すとやな感じのやつだなぁ、と自分でも思う。しかし送ってしまったものは仕方ないので改めて北島の返信を待つ。
ちなみにこれ以降こちらの主張はほぼ変わらない。
その4に続く