vol.2|INA VALLEY FOREST COLLEGE 受講後記
この記事は、
業界もエリアも越境して、森の価値を再発見しよう森に関わる100の仕事をつくると題した伊那谷フォレストカレッジの受講記録です。
年末仕事が立て込んでて手がつけられなかった本記事。
でもどうしても年内にまとめておきたいと思い、大晦日に手を付けました。
オリエン(vol.0)、初回(vol.1)はこちらのマガジンにまとめてあります。
第2回目となる伊那谷フォレストカレッジのテーマは、「森と教育」
久保田雄大さん(南信州キャンプセッション、四徳温泉キャンプ場)、近藤百さん(愛農高校)、富岡順子さん(コレカラボ)のお三方が講師。
毎回、森×○○というかけあわせのテーマで構成されており、これがとても良い刺激になっている。アイデアとは何かと何かの新しいかけ合わせ。森も教育も個人的には関わりが少ない分野。関与度の低い分野というのは、どこから手を付けてよいかもわからないし、そもそも興味も薄い(だから低関与)。なのである意味強制的に触れる機会を設けていただけることはとても貴重。
ちなみに、フォレストカレッジはおおよそこんな感じの時間割です。
1) 講師の方々のクロストーク(約60分)
2)その後6グループに分かれて議論をし、また全員集まって発表(約30分)
3) 2)の受け講師の方々からコメントや質問への回答をいただく。(約60分)
01 内容
教育と聞くと、ほとんどの人は自身の子どもの頃を思い浮かべると思います。が、今回のカレッジを通じて、教育は子どもだけのものではなく、むしろ大人にこそ必要なことだと痛感しました。学びの場として、森をどんなふうに活用できるか?といった切り口です。
今回のカレッジで頻出したフレーズがあります。それは"森と暮らしとの距離"、そして"森はたくさんの課題を抱えている"という言葉です。
前者に関してはまさしく自分が当事者なので見に覚えしかありません。
そして、伊那谷フォレストカレッジに参加できたことにより個人としては解消されるであろうとも思ってます。自分の場合は、物理的にも森に近い環境で暮らせることになったため直接的に感じやすいということも少なからずあります。なにせ車で10分で森林に身を置けるので。なのでこれはあくまでも個人的な解決です。
これでは当然、森(や自然)から物理的に距離のあるところに住んでいる人にとっての解決策にはなりえません。後者の森の課題にもつながりますが、いくつも絡まり合っている森の課題を解決し得るきっかけは、どのようにして一人でも多くの人に森(の魅力だけでなく課題)を知ってもらうかです。
さも分かっているように書いてますが、そもそも森が抱える課題自体を身を以て体験していないので、どことなく納得感が浅く...上っ面感は否めません。ここでは触れられてませんが、雇用、自然災害など様々です。
今回痛感したのは、いままで自分が、課題がある事自体を知らなかったことです。そして、無意識に森の問題に加担していたということです。
02 心に残ったこと、学んだこと、感じたこと
・教育は気づくきっかけを提供すること
・体験の喪失=創造性の欠落=倫理の欠落
・小さくて頑丈な暮らしをつくる
・頭でわかっていても体験していないと行動に移せない、だから体験が大事
・お互い顔が見える環境で暮らす事が大事
→仕事も同じな気がする
・農場(全寮制の農学校)で暮らす→嫌な奴の飯もつくる
→日々の糧をつくる、変わり続ける自然と自分→良くないことも含めて許容することを学ぶ
・都市部の人は食べ物=商品
・テクノロジーの進化は間のプロセスを体験する機会をなくしている
・効率と合理は違う→効率は少ない力で大きい成果を得ることがゴール。ときにはプロセスを飛ばすことも。合理は、そうすべき理由があることをする。ロジック(こうだからこう)がないと成り立たない。なのでプロセスが不可欠。
・大人(親)が自然体験をしてきていない世代、なので子どもに体験させる前にまず自分たちが先
・学びは自発的じゃないと学べない
・森はほとんどは水源地→なので水を大切にしたり水質汚染に気を配るだけではだめで、森を何とかすることも必要。飲み水が何不自由なく得られる裏側には森の恩恵があることを忘れてはいけない。
・現実と理想とで引き裂かれることで人はイノベートする
・今までの自分の価値観を否定することになるかもしれない、なので大人の学びはあるいみ怖い
・生活のリソースに関わるところに無関心になったことが問題→産廃問題、原発問題、リニア問題など。便利さ快適さ、安定を得る代償はとても大きい。
・都会の自然(公園など)は全てが管理されていて、採取は一切できない
・考える機会、選択肢を提供すること自体が大事
・東京の水源は、実は山梨にあるなど実は知らない
・親がすすめる=いい、ではなく、本人が良いと感じるかどうか
03 終わりに
伊那谷フォレストカレッジをきっかけに森(や木)の情報に触れていると、普段の生活の中でも"森"のニュースや記事が気になります。気になると自然と求める情報が入ってくる(気付ける)モードになり、これは過去に何度も経験があるのでいい波が来ている気がする!
04 余談
毎回いくつもの知らない言葉に出会います。「自伐型林業」というのもその一つ。これも森に関わる人にとっては結構有名なフレーズなんでしょうか?
自伐型林業とは?
従来の林業との比較で違いが説明されているため初めて触れる人にとってはわかりやすいページです。
https://zibatsu.jp/about/
https://agri.mynavi.jp/2020_02_01_105034/
今まで調べたことのない言葉をひたすらネットで読み漁ることが多くなりました。脳みその使ってない部分が広がる感じがしてます。"森"という知ってるけれど知らない"未踏の領域"を一つずつ把握し、土地勘をつけていきたいと思いました。
もう一つ調べていた中で知った漢字。きこりは、漢字で「樵(木樵)」。
「木を伐(こ)る」つまり木を伐採するという言葉が転じた名詞。
05 参照
そして気づいたら年が明けてました笑)
2021年、森の課題解決につながるアクションを1つでも行い、また伝えてくことを目標として、変化を楽しむことを所信とさせていただきます。