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今日の注目(2021/7/2)発達障害者向けITオンライン学習、障害児受け入れ拒否、子宮の物語、PRIDE指標2021、心のバリアフリー

総合人材パーソルホールディングス傘下のパーソルチャレンジが、発達障害者向けにAI・機械学習やデータサイエンスなどの先端ITを学べるオンライン有料学習プログラム「Neuro Dive Online」を7月1日から提供開始することを発表。パーソルチャレンジはAI特化型就労移行支援事業所「Neuro Dive」を東京と横浜に開所し、就職実績も出してきた。Neuro Diveで提供していたプログラムを、地方在住者や障害者手帳が出ない人にも提供するのが狙い。プログラムは、全国の利用者同士で定期的な交流機会を設けるなどのオンラインサロン的な機能も備える。入会金は20万円、月額利用料金は5万円。IT人材需要の高まりやリモートワーク化の流れも、プログラム浸透の追い風となりそうだ。

東京都世田谷区内の保育施設「バディスポーツ幼児園世田谷校」の利用規約に「発達障害により園生活に支障がある場合は退園してもらうことがある」という趣旨の内容があることが障害者差別解消法に抵触するおそれがある、と指摘する毎日新聞電子版の記事。世田谷区は保育施設に対し修正するよう助言。今年5月に障害者差別解消法が改正され、民間事業者の障害者への合理的配慮が義務化された。しかし同法の浸透が充分でない現状が示されている。同法に詳しい名城大の植木淳教授(憲法)によると、「保育士には障害教育に対する一定の知見が求められていることからすると、発達障害の事実だけで保育に支障をきたすということは通常考えられない」。

世界の広告・マーケティング業界の権威ある賞「カンヌライオンズ」で、「子宮の物語(#wombstories)」という動画作品が受賞し、注目を集めている。「性」がタブー視されがちななか、「子宮」をテーマに、女性の声に耳を傾けて制作されたという。動画は多くの女性に向けて、「自らの子宮の物語を語って欲しい」と呼びかける。1億回以上視聴され、英語圏では多くの声がハッシュタグ「#wombstories」とともに投稿された。制作した英国の生理用品ブランドBodyformは、顧客である女性に寄り添うことを基本戦略とし、ブランドパーパスは「我々はV-Zone(女性のデリケート部分)のタブーを打ち破り、女性を汚名から自由にする」。「子宮の物語」の注目は、女性の健康をテクノロジーで解決するフェムテックの世界的な盛り上がりを示しているようだ。

企業の性的少数者(LGBTQ)への取り組みを示す「PRIDE指標」が今年も開催される。6回目の開催。同性婚法制化やLGBT平等法整備への支持、LGBTQに関する理解促進や権利擁護のためのコレクティブ・インパクト型の取り組みを進めていることなどが指標となる。7月1日から募集開始し、8月31日に募集締切、10月中旬に表彰企業が決定し、11月の『work with Pride 2021』カンファレンスで結果とベストプラクティスが発表される予定。

子連れや障害者を区別せず助け合う欧米に比べ、ベビーカーで外出する女性に感情的な反応や、車いすの移動の問題へのSNS投稿に攻撃的な反応が集まる日本について問題提起したニューズウィーク日本版のコラム。日本では、高齢者や障害者への理解が低い時代に作られたインフラや車両が残っていることや、利用者の我慢を前提とした大都市圏の混雑する公共交通網でスペースをとる車いすやベビーカーは迷惑がられる、と指摘。さらには専業主婦志向や男性の育児参加の少ない社会構造もあって、通勤時間帯の公共交通に子どもを連れてくることに対して違和感を抱く人も多いと指摘。海外からパラリンピック選手が訪れることを機に、日本の心のバリアフリーは変わるだろうか。

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