貴方を思う時、堪らなく胸が苦しくなる。まるで胸を患っているように。
 キュンとするなんて。可愛いものじゃなく、刺すような痛み。
 痛くて痛くて。でもそんな痛みを感じる事を幸せだと思ってる自分がいる。
 一時で良い。………いや。一瞬で良い。貴方に見てもらいたい。
 そう願うのはわがままでだろうか?
 貴方には迷惑な事でしょうか?
 それでも望んでしまう。自分を見て欲しいと………。

 ああ………。
 これが世に言う恋と言うものならば、こんな想いは捨ててしまいたい。
 そう思ってしまう程、この痛みは強い。
 貴方ならば、この痛みを取り除く事ができるのに………。
 手に入らない貴方ならば、いっそこの身を………。

 いや、やめよう。
 これ以上貴方のいない場で、貴方への言葉を零すのは。
 いっそ、貴方へこの想いを吐き出せたら………どんなに楽だろう?
 貴方へ………。

#小説

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