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三略講釈のまとめ

皆さまこんばんは、軍師の弓削彼方です。
今回は三略講釈のまとめとなります。

最初に横道に逸れてしまいますが、私が兵法書を翻訳する時は三種類の翻訳を作っています
一つ目は原文をそのまま直訳したもの。
二つ目は専門用語を極力減らし、初心者用に分かりやすく訳したしたもの。
三つ目は専門用語を使いながら、読み返す時に理解しやすい文章に整えた自分用です。
このように三種類用意したものの中から、今回は初めて三略を学ぶ方にも分かりやすいように、現代文に一番近い訳し方をした初心者用をベースに講釈を進めて参りました。

本来であれば本文の現代語訳だけでも十分に理解できるものですが、兵法には古い時代の考えに基づいたものがあり、それと現代の考え方の違いを踏まえた上での解釈も必要だったので、解説と言う形で色々付け加えて一つの記事としました。


三略の内容については、今まで各記事で解説したので十分だと思いますので、兵法と言うものについて一言説明させて頂きたいと思います。

私は兵法とは、物事の原理原則を学ぶものだと考えています。
兵法を学ぶ時は、兵法書に書かれている内容を素直に受け取り、先人の知恵を学ぶことが大切です。
しかし、その後も何度か兵法書を読み直すと、そこに書かれている内容は物事を分かりやすく説明した一つの例であり、他のことにも応用できる原理原則が隠されていることに気付きます。
この原理原則を学び取ることが重要で、それこそが兵法の真髄なのです。

実際にそこまでやるのは専門家の仕事になってしまいますが、このことを頭の片隅に置きながら兵法を学ぶと、皆さまもいくつかの原理原則を見つけることができるはずです。
それこそが、皆さまの財産になる「智恵」なのです。
私の拙い講釈であっても、それを一つでも掴み取って貰えればと思い書き綴ったのが今回の三略講釈でした。

三略講釈はこれで終わりとなります。
次は武経七書の中でも翻訳書が少ない、司馬法尉繚子のどちらかの講釈を行いたいと考えています。
その為には準備期間が必要ですので、しばらくの間は記事の更新をお休みさせて頂く予定です。

それでは皆さま、三略の講釈お疲れさまでした。
もし気が向いたら、どの記事でもいいのでもう一度読み返してください。
その時に新しい発見があったり、隠された原理原則に気付くことができるかもしれません。

それではまた次回、お会い致しましょう。

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