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軍隊編制の参考書紹介

皆さまこんばんは、弓削彼方です。
今回は軍隊の「編制」についてのお話です。
とは言うものの、今回はこの記事で詳しい解説をするのではなく、非常に参考になる本があったので、そのご紹介となります。

ご紹介するのはこちらの本です。
用兵思想入門(編制編)と言う本です。

前にこれと同じ用兵思想入門シリーズの「近世・近代編」と「現代編」についてお話をしました。
こちらは主に戦略・戦術についての解説本でしたが、今回のはその前提となる部隊編制についての内容となっています。
この本では主に第二次世界大戦の各国と、戦後~現代のアメリカとロシア(ソ連)の師団の編制について詳しく解説されています。

私は前に「軍隊の部隊規模」と言う記事で、分隊~軍集団までの人数の規模と役割については簡単に説明しましたが、編制については全く説明していませんでした。
そこで、この本がその部分に関する皆さまの知識を高めてくれるだろうということでのご紹介です。



編制についての詳しい内容については実際にこの本を読んで頂くとして、せっかくなのでこの記事でも一つ知識を身に付けて頂こうかと思います。
今回は「編制」と「編成」の違いについて簡単に解説します。

編制とは「制度によって決められた部隊の形」です。
例えば、「歩兵大隊は隊長の中佐以下500名の人員とし、小銃〇丁、機関銃×丁、迫撃砲△門を装備として保有する」と言うものです。
対して編成「目的を達成するために臨時に作られた部隊の形」です。
具体的には、「敵が集結している村を攻略するために、第一歩兵大隊を主力とし、その支援のために第二戦車中隊と第三砲兵中隊を増強して攻略隊とする」と言う感じになります。
あらかじめ度で決められた部隊を組織するのが「編」で、果を挙げるために部隊を組織するのが「編」と覚えましょう。
正しい覚え方ではありませんが、「編制と編成、正しい使い方はどちらだっけ?」っとなった時に見分けやすいと思います。

軍事の話になると、「兵器」の話と「戦略・戦術」の話を取り扱った書籍は多いのですが、「編制(編成)」について詳しく解説した本となると数が少なくなると思います。
そんな中で今回ご紹介した「用兵思想入門(編制編)」は、編制の詳細とそのような編制になった理由がしっかりと書かれています。
またイラストと図が豊富で、視覚的にも分かりやすくなっているので、皆さまにお勧めの一冊と言えるでしょう。
すでに専門的な知識をお持ちの方には物足りなく感じる部分もあるかもしれませんが、初心者・中級者が知識を高めるのに非常に役立つと思います。



以上で今回の参考書のご紹介を終わらせて頂きます。
本は最高の教師です。
知りたいことがある場合、人間であれば何度も質問すれば嫌な顔をされますが、本は自分でページを開く限り何度でも教えてくれます。
兵法書に限らず、このような最近の本も読んで知識を高めて頂ければと思います。
それではまた、次回お会い致しましょう。

・・・・今回のねいびーさん居なかった。



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