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本気を出すことへの「懼れ」

皆さまこんばんは、軍師の弓削彼方です。
今日は「自分」が本気を出すことに対する「恐怖」のお話です。
恐怖と言っても怖がると言うよりは、不安・心配という意味が強いのが今回のお話になります。

前に「本気を出せない病」と言う記事を書きましたが、これに対してもう少し理解が進んだ気がするので、また書き綴ろうと思います。



本気を出すことへの恐怖や不安の理由は二つあります。
一つは捨てるべきものがあると言うこと。
もう一つが限界を知ってしまうことです。
それぞれについてもう少し詳しく話していきましょう。

念のため言っておきますが、ここで言う本気とは「身に危険が迫って本気で走って逃げる」とか、そう言う一時的なものではありません
同じ走ることに本気になるというのを例にするなら、「短距離走の選手になって将来はオリンピックに出たいから、そのために本気で頑張る!」と言うような長期間全力で取り組むことを指しています。

スポーツであれ仕事であれ、はたまた資格の勉強や遊びなど他の分野であっても、本気でそれを極めようとすればいくら時間があっても足りません
ですので、本気で何かに取り組もうとすれば、自由になる時間の大半はそれにつぎ込まなければなりません。
ゲームをする時間を減らし、お酒を飲みながらテレビや動画を見る時間を減らし、もしかしたら週末に友人と遊ぶ時間もいくらかは削らなければいけないかもしれません。
そうやって捻出した時間を、本気でやりたいことに全てつぎ込む必要があります。
また、例えば資格の受験勉強をするために一年間資格の学校に通うなどの場合は、自由になる時間だけではなく、今の仕事すらも手放してまでそれに集中しなければならないこともあるでしょう。
そして一般世間から見れば遊びの範疇である分野でも、それを生業にしたいと思うほど本気で取り組むのであれば同じです。
イラストを描くことは大抵の人にとっては趣味程度の遊びですが、イラストレイターになりたい、漫画家になりたいと思えば、同じように時間をつぎ込み、場合によっては仕事を辞めてその修練を積まなければなりません。

何かに本気で取り組もうとなった場合、全てではないにせよ、自由な時間や仕事など、今まで自分が持っていたものを手放す必要があり、手放すと言う選択をする時に人は不安を覚えます。
この「今あるものを手放したくない!失いたくない!」と言うのが、本気を出すことへの恐怖の一つ目の理由です。

二つ目の限界を知ってしまうについては分かりやすいかと思います。
自分が全力を出して本気でやっても、ここまでしか出来ないと言う恐怖
自分の限界、天井を知ってしまう恐怖です。
本気を出していない間は、いざとなった時に本気を出せばなんとかできるはずと言う「気持ちの保険」があります。
ネット上の言葉で言えば「俺はまだ本気を出していないだけ」です。
ですが本当に本気で物事に取り組んで、努力して全力を出し切り、大事なものを手放してもそれを成し得なかった時に、「やらない」はなく、そもそも「できない」と知った瞬間の無力感はどれほどのものでしょうか。

そのことを考えると、本気を出して何かに取り組むことが怖いのです。
自分が単に「やらない」のではなく、「できない」側の人間だと確定してしまうことが恐ろしいのです。
これが友達との付き合いでやっているスポーツであれば、例え大して上手くなくても「自分はこれは不得意なんだな」で終わらせられます。
ですが、自分で選んで本気やりたいと思ったことが成し遂げられないと知った時、その事実を受け止められるか分かりません。
この本気で取り組んだことを成し遂げることができない、自分の限界を知ることになってしまうことが、本気を出すことへの恐怖の二つ目の理由です。

このような理由で、私は本気を出して何かに取り組むことに「懼れ」を抱いています。
そして本気を出さないことで、居心地のいい現状から離れたくないと言う甘えと誤魔化しがあるのです。
しなしながら、自分の夢や理想を叶えるにはいつか本気でそれに取り組まなければなりません。
残念ながら本気でそれに取り組んでも、やり遂げて成功する人とやり遂げられずに失敗する人に分かれてしまうのが現実です。
もし現状に大きな不満がないなら、本気を出さずに現状のまま安定した人生を選ぶのも選択肢の一つでしょう。
それでも何かを成し得たいと思った時に、人は本気でそれに取り組むことを決断するのです。
その時にこの恐怖と戦わなければいけません。

いつか本気で何かをやる時が来るのか?
その時この恐怖を乗り越えられるのか?
まだ分からないことは多いです。

このお話を配信でもお話しました。
配信のアーカイブの方が話口調なので分かりやすいかもしれません。
参考のリンクをここに載せてきます。



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