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そして猿岩石。パート2。
そして猿岩石だ。
朝の布団から引っ剥がされるように、猿岩石の旅は始まった。
私は、猿岩石がすごく羨ましかった。
旅をして、お金までもらえるんだから。
でも、猿岩石をみていたら、
「お母さん、幼稚園行きたくないよ〜。」
と、泣きながらお母さんにしがみつくお子様みたいで、自分から前に進むのを拒否していた。
「イヤだお母さん、僕はお家に帰りたいんだ!」
と、終始言っているようだった。
積極性がないせいで、餓死してしまうんじゃないかと思うほどの危機もあった。
ノマドって、本当は過酷なのか?
と、少し私をビビらせた。
でも、猿岩石の後に出発したドロンズは対照的。
辛いこともあるけど、楽しそうに旅して、感動的場面も結構あった。
やはり、向いてる向いてないがあるんでしょうね。とにかく好奇心旺盛で、前に進みたい人でないと、旅は辛いものになってしまうのかも。
引きずられるような旅だったけど、それでも、猿岩石が羨ましかった。広大な地平線の向こうに沈む夕日を見られるだけでも、羨ましかった。何かをこなす事で一日が終わってしまう生活から抜け出せるだけで、体に張り付いている見えない膜から開放される気がした。
私は今でも、あわよくば絵を描いてノマドのように暮らせたらと思う。
いつも窮屈で、体の周りに膜が張り付いているような日常から抜け出したい。
時々、息をしてないんじゃないかと思うことがある。
だけど、大人になってようやく気付く事がある。
そんな窮屈さって、数十パーセントかは自分が作り出していること。
しなければならない事で自分をいっぱいにしてしまったり、誰かの作り出したルールで自分を縛ったり。
そんなことしていたら、何処にいようと、窮屈さは拭えない。
窮屈さの数十パーセントかを作り出しているのが自分なら、解放も自分で出来る。呼吸も自由に深呼吸すればいい。地平線の向こうに沈む夕日を想像するだけで、心はスッと楽になる。
それにさ、この世界自体がワンダーランドだよね。マジで不思議な人が住む不思議な世界。何処にいようがワンダーランド。
それでもやっぱり、器用なドロンズじゃなくって、猿岩石のように旅に出てどこまでも遠くへ行きたい。